学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §11 コーレス(Colles)骨折の診察および整復 / QJ34A011

理由で解く 柔道整復師

QJ34A011 必修問題

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問11
問題
コーレス(Colles)骨折整復時の助手への指示で正しいのはどれか。
選択肢
1 骨折部からできるだけ離れた位置を把持させる。
2 術者の牽引に対して前腕部を動揺させないようにする。
3 遠位骨片を過伸展させる。
4 近位骨折端を圧迫させる。
解答
正解2(術者の牽引に対して前腕部を動揺させないようにする。)
解説

コーレス骨折の整復で助手が担うのは対抗牽引であり、術者の末梢牽引に対して前腕が動揺しないよう確実に保持することです。正しいのは2です。

整復は、まず遠位骨片の嵌入を解くために十分な牽引を効かせることから始まります。このとき助手は肘関節を屈曲させた状態で上腕遠位部を把持し、術者の牽引と釣り合う対抗牽引をつくります。助手側が動いてしまうと牽引力が骨折部まで伝わらず、嵌入が解けないまま骨片を動かすことになり、整復位が得られないうえ軟部組織や関節面を痛めます。一方で、遠位骨片の背屈を一時的に強めて嵌入を解く操作や、骨折端を直接圧迫して整復位に導く操作は、骨片の動きを手で感じ取りながら行う術者の手技です。「助手は支える、術者は動かす」と役割を分けて覚えると、この種の設問で迷いません。

✓ 2. 正しい
術者の牽引に対して前腕部を動揺させないようにする。
助手の役割は対抗牽引の保持です。前腕・上腕が動揺しなければ牽引力がそのまま骨折部に伝わり、嵌入が解けて術者の骨片操作が可能になります。
✗ 1. 誤り
骨折部からできるだけ離れた位置を把持させる。
把持位置が骨折部から離れすぎると、間の関節や軟部組織で力が逃げ、対抗牽引が効かなくなります。肘を屈曲位にして上腕遠位部を確実に把持するのが基本です。
✗ 3. 誤り
遠位骨片を過伸展させる。
嵌入を解くために遠位骨片の背屈を一時的に強める操作は、骨片の動きを触知しながら牽引下で行う術者の手技です。助手に指示する内容ではありません。
✗ 4. 誤り
近位骨折端を圧迫させる。
骨折端への直接圧迫も術者が行います。助手が圧迫すると力の向きと強さが制御できず、整復の妨げや軟部組織損傷につながります。
ポイント
  • 助手=対抗牽引の保持。術者=牽引と骨片の操作。役割を分けて覚える。
  • 助手は肘関節屈曲位で上腕遠位部を確実に把持する。
  • 把持位置が骨折部から遠すぎると牽引力が逃げ、嵌入が解けない。
  • 遠位骨片の背屈増強や骨折端の圧迫は術者の手技。
  • 牽引が不十分なまま骨片を動かすと整復位が得られず、軟部組織を痛める。
比較表
担当行うこと
助手上腕遠位部を把持して対抗牽引を保持し、前腕を動揺させない
術者末梢牽引で嵌入を解き、遠位骨片の背屈増強・骨折端の圧迫で整復位へ導く
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。