学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §9 上腕骨外科頸外転型骨折の診察および整復 / QJ28A006

理由で解く 柔道整復師

QJ28A006 必修問題

出典:第28回柔道整復師国家試験(2020)午前 問6
問題
上腕骨外科頸外転型骨折の整復操作で正しいのはどれか。
選択肢
1 第一助手は牽引用の帯で外方に引いて肩を固定する。
2 第二助手は末梢牽引しながら内転させる。
3 術者は両手で遠位骨片を内方へ圧迫する。
4 術者は遠位骨片を前方へ圧迫する。
解答
正解2(第二助手は末梢牽引しながら内転させる。)
解説

上腕骨外科頸外転型骨折の整復では、末梢牽引を加えながら上肢を内転させて外転転位を戻す。正答は2。

外転型骨折では遠位骨片が前内方へ入り込み、骨折部は外方凸の角状変形をとる。整復は、第一助手が帯を腋窩に通して健側上方へ引き体幹を対抗固定し、第二助手が受傷肢位である外転位のまま末梢牽引を加えたうえで徐々に内転させる。骨片のかみ合いを牽引で解いてから角度を戻す、という順序が要点である。術者は骨折部を両手で把持し、前内方に転位した遠位骨片を後外方へ導いて骨軸を合わせる。圧迫の向きは常に「転位方向の逆」に取り、同じ向きに押せば変形が強まることを理解しておく。

✓ 2. 正しい
第二助手は末梢牽引しながら内転させる。
外転して転位した遠位骨片を元に戻す動きが内転である。牽引で骨片のかみ合いを解いたうえで内転させる順序も理にかなう。
✗ 1. 誤り
第一助手は牽引用の帯で外方に引いて肩を固定する。
第一助手の役目は体幹の対抗固定で、帯は腋窩に通して健側上方へ引く。外方へ引けば外転転位を助長してしまう。
✗ 3. 誤り
術者は両手で遠位骨片を内方へ圧迫する。
遠位骨片はすでに内方へ転位している。同じ向きに押せば転位が増すため、外方へ導く方向に力を加える。
✗ 4. 誤り
術者は遠位骨片を前方へ圧迫する。
遠位骨片は前方に転位しているので、圧迫は後方へ向ける。前方への圧迫は転位を強める方向になる。
ポイント
  • 外転型の転位 — 遠位骨片は前内方へ、骨折部は外方凸の角状変形をとる。
  • 整復の骨子 — 体幹の対抗固定 → 受傷肢位での末梢牽引 → 内転 → 骨折部の直圧。
  • 圧迫の向きは常に転位方向の逆。前内方転位なら後外方へ導く。
  • 内転型は逆に、牽引しながら外転させて整復する。
  • 整復前後で腋窩神経(上腕外側の知覚)と橈骨動脈拍動を確認し、記録に残す。
比較表
外転型内転型
骨折部の変形外方凸内方凸
遠位骨片の転位前内方前外方
牽引後の操作内転させる外転させる
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。