学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ27P101
理由で解く 柔道整復師

受傷から3週が経ち、歩行時の疼痛も不安感も消えている一方で、運動時にだけ踵骨隆起部の疼痛が残っている症例。この時期に減らすべきは踵骨隆起部(アキレス腱付着部)にかかる牽引ストレスであり、足関節の背屈を制限してアキレス腱の張力を下げる構成のテーピングを選ぶ。別冊No.2でそれに該当するのが b である。
テーピングは「どのストレスを減らしたいか」から逆算して選ぶ。日常生活の歩行で痛みも不安感もないということは、靱帯の修復が進み、関節の支持性がある程度戻っていることを示す。残っている症状は運動時の踵骨隆起部の疼痛であり、これはアキレス腱付着部に加わる牽引ストレスによって生じる。牽引ストレスは足関節の背屈で腱が伸ばされるほど大きくなるので、背屈を制限してアキレス腱の張力を逃がす貼り方が、この症例の目的にかなう。必要に応じて距骨下関節の過剰な動きを抑えるヒールロックを併用する。なお、内反を制動するテーピング(スターアップ+ヒールロック)は、足関節内反捻挫後の競技復帰時に再受傷予防として標準的に用いられる有用な手技であり、否定されるものではない。ただし本症例で解決すべき残存症状は踵骨隆起部の牽引痛であって内反不安定性ではないため、この設問が問うている目的とは異なる。復帰後は運動量を段階的に増やし、疼痛が強まる場合は量を落として再評価し、下腿三頭筋の柔軟性改善と足部内在筋のトレーニングを並行して進める。
| 減らしたいストレス | 制限したい運動 | 用いる考え方 |
|---|---|---|
| アキレス腱付着部(踵骨隆起部)への牽引 ← 本症例 | 足関節背屈 | 下腿後面から踵にかけて背屈を止める構成 |
| 前距腓靱帯へのストレス | 底屈+内反 | 底屈内反を止める構成 |
| 足関節の内反不安定性・復帰時の再受傷予防 | 内反(距骨下関節を含む) | スターアップ+ホースシュー+ヒールロック |
| 内側縦アーチの沈み込み | アーチの過度な低下 | アーチサポートの構成 |
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