学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ26P110
理由で解く 柔道整復師
長距離走の練習量を急に増やした後に生じた、脛骨内側後縁に沿う疼痛とストレッチング痛はシンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)。その素因となるアライメント異常は扁平足である。
脛骨の内側後縁には、後脛骨筋・長趾屈筋・ヒラメ筋と深部の下腿筋膜が付着する。扁平足では内側縦アーチが低く、立脚期に足部が過度に回内する。すると内側縦アーチを支えている後脛骨筋群は、伸ばされながら力を出す(遠心性収縮)状態を毎歩ごとに強いられ、その牽引が脛骨内側後縁の骨膜に繰り返し加わる。これが痛みの正体なので、圧痛は1点ではなく脛骨内側後縁の中1/3から遠位1/3にかけて「線状」に広がり、足関節の背屈や足部の回内で付着部が伸ばされるとストレッチング痛が誘発される。走行距離の急増、硬い路面、すり減った靴も負荷を増やす。なお1点に限局する強い圧痛や叩打痛、安静時痛があれば脛骨疲労骨折を疑って鑑別する必要がある。
| アライメント異常 | 足部・下肢の動き | 増える負荷 | 起こりやすい障害 |
|---|---|---|---|
| 扁平足(過回内) | 立脚期に過度の回内、内側縦アーチ低下 | 後脛骨筋・長趾屈筋・ヒラメ筋の付着部への牽引 | シンスプリント、後脛骨筋腱障害、外反母趾 |
| 凹足(ハイアーチ) | 足部が硬く回内しにくい、衝撃吸収不良 | 骨・足底腱膜への衝撃 | 疲労骨折、足底腱膜炎、腸脛靱帯炎 |
| 回外足 | 内がえし方向へ偏る | 足部外側・腓骨筋群 | 足関節外側捻挫、腓骨筋腱障害、第5中足骨疲労骨折 |
| 内反膝(O脚) | 荷重軸が膝内側へ偏る | 膝内側コンパートメント、外側支持組織 | 変形性膝関節症(内側型)、腸脛靱帯炎 |
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