学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §20 各論(脱臼) 下肢 / QJ27P089
理由で解く 柔道整復師
膝関節後方脱臼は、膝屈曲位で脛骨近位前面に後方向きの強い直達外力が加わって起こる。自動車事故で膝がダッシュボードに衝突するダッシュボード損傷が代表的な発生状況である。
膝関節脱臼は大腿骨に対する脛骨の転位方向によって前方・後方・内側・外側・回旋に分けられ、前方脱臼が最も多い。前方は膝の過伸展が強制されて後方関節包・後十字靱帯が破綻して生じ、後方は屈曲位での前方からの直達外力で生じる。側方脱臼は強い外反・内反外力によるが、側副靱帯や関節包の一部が残るため不全脱臼にとどまることが多い。いずれの型も複数の靱帯が同時に断裂する高エネルギー損傷であり、膝窩動脈損傷や総腓骨神経麻痺の合併率が高い。足背動脈・後脛骨動脈の拍動、足趾の運動と感覚、下腿の色調を必ず確認し、疑いがあれば整復の可否にかかわらず直ちに医療機関へ搬送する。
| 型 | 主な発生機序 | 特徴 |
|---|---|---|
| 前方脱臼 | 膝の過伸展強制 | 最も多い。後十字靱帯・後方関節包が破綻 |
| 後方脱臼 | 屈曲位で脛骨近位前面への直達外力 | ダッシュボード損傷。膝窩動脈損傷に要警戒 |
| 外側脱臼 | 強い外反(外転)外力 | 下腿は外方へ転位。不全脱臼が多い |
| 内側脱臼 | 強い内反(内転)外力 | 下腿は内方へ転位。不全脱臼が多い |
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