学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §11 総論 初期の施術 / QJ27P071

理由で解く 柔道整復師

QJ27P071 柔道整復理論

出典:第27回柔道整復師国家試験(2019)午後 問71
問題
骨折の固定で正しいのはどれか。
選択肢
1 骨折部の安静を目的とする。
2 解剖学的正位を原則とする。
3 範囲は患部より遠位2関節とする。
4 期間はリモデリング期終了までとする。
解答
正解1(骨折部の安静を目的とする。)
解説

固定の目的は、骨折部を動かさずに安静を保ち、整復位を維持して骨癒合の場を守ることにある。

固定には、①整復位の保持、②骨折部の安静と疼痛の軽減、③再転位の防止、④骨片による血管・神経など周囲組織の二次損傷の防止という役割がある。肢位は「万一拘縮が残っても日常生活で困らない角度」=良肢位(機能的肢位)を基本とし、部位ごとに再転位しにくい肢位を選ぶ。範囲は骨折部にてこの力がかからないよう、上下(近位・遠位)それぞれ1関節を含めるのが原則。期間は臨床的骨癒合が得られるまでで、その後は速やかに後療法(運動療法・物理療法)へ移行し、関節拘縮や筋萎縮を防ぐ。固定中は末梢の循環(色調・冷感・拍動)と知覚・運動を毎回確認し、しびれや強い疼痛があれば固定を調整する。

✓ 1. 正しい
骨折部の安静を目的とする。
骨折部を動かさないことが、整復位の保持・疼痛軽減・二次損傷の防止すべての土台になる。
✗ 2. 誤り
解剖学的正位を原則とする。
原則は良肢位(機能的肢位)。たとえば肘なら90度屈曲位のように、拘縮が残っても日常動作に不利にならない角度を選ぶ。
✗ 3. 誤り
範囲は患部より遠位2関節とする。
遠位だけを止めても近位側の動きが骨折部にてこの力を伝えてしまう。近位・遠位それぞれ1関節を含め、骨折部の上下を止めるのが原則。
✗ 4. 誤り
期間はリモデリング期終了までとする。
リモデリング(機能的再造形)は数か月から年単位で続く。固定は臨床的骨癒合が得られるまでとし、以後は後療法で可動域と筋力を戻していく。
ポイント
  • 固定の目的=整復位の保持・骨折部の安静・疼痛軽減・再転位と二次損傷の防止。
  • 肢位は良肢位(機能的肢位)が原則。解剖学的正位ではない。
  • 範囲は骨折部の上下各1関節を含める。
  • 期間は臨床的骨癒合まで。リモデリング終了までは固定しない。
  • 固定中は末梢循環・知覚・運動を毎回チェックし、異常があれば調整する。
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