学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §9 上腕骨外科頸外転型骨折の診察および整復 / QJ27A026
理由で解く 柔道整復師
三角筋部の膨隆が消失するのは肩関節前方脱臼の所見です。上腕骨外科頸骨折では骨頭が関節窩に残るため肩の丸みは保たれ、この所見はみられません。
上腕骨外科頸骨折は骨頭のすぐ遠位で起こる骨折で、高齢者が手や肘をついて受傷することが多い骨折です。頻度の高い外転型では、遠位骨片が前内方に転位し、骨折部は前内方凸(前方凸)に屈曲、烏口突起の下方に骨折端の膨隆を触れます。ここで最重要なのは肩の輪郭で、骨頭は関節窩内にとどまるため三角筋の膨隆は保たれ、肩峰下に骨頭を触れます。対して肩関節前方(烏口下)脱臼では骨頭が関節窩から抜けるため三角筋部が平坦化し、肩峰が角状に突出し、他動運動で弾発性固定を示します。外科頸骨折では疼痛・腫脹と外転運動の制限がみられ、皮下出血斑は受傷直後ではなく数日かけて上腕内側から前胸部へ下降して現れます。「初検時の肩の丸みが残っているか」を鑑別の入口にすると整理しやすくなります。
| 所見 | 上腕骨外科頸骨折(外転型) | 肩関節前方(烏口下)脱臼 |
|---|---|---|
| 三角筋部の膨隆 | 保たれる | 消失(平坦化) |
| 肩峰 | 通常の輪郭 | 角状に突出 |
| 烏口突起下に触れるもの | 骨折端の膨隆 | 脱臼した骨頭 |
| 骨頭の位置 | 関節窩内(肩峰下に触知) | 関節窩外(烏口下) |
| 他動運動 | 可能(強い疼痛を伴う) | 弾発性固定 |
| 上腕軸 | 骨折部で屈曲変形 | 骨全体が偏位、軽度外転位 |
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