学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 整形外科学 ▸ §25 臨床実地問題 / QJ26P065
理由で解く 柔道整復師
下腿遠位の外側から足背にかけての感覚障害は、L5神経根の支配領域(デルマトーム)に一致します。重量物挙上を契機としたL4/5椎間板ヘルニアによるL5根障害と考えられ、長母趾伸筋の筋力低下、すなわち母趾伸展筋力低下をみる3が答えです。
腰椎椎間板ヘルニアは後外側に脱出することが多く、そこを通過している「1つ下の番号」の神経根を圧迫します。つまりL4/5ヘルニアならL5根、L5/S1ヘルニアならS1根の症状が出ます。L5根は、感覚が下腿外側から足背・母趾側、運動が長母趾伸筋(母趾の背屈)・前脛骨筋・中殿筋を担い、日常的に確認できる腱反射の代表がありません。L4根なら大腿四頭筋(膝伸展)と膝蓋腱反射、下腿内側の感覚。S1根なら下腿後面から足底・足の外側縁の感覚、下腿三頭筋(つま先立ち)とアキレス腱反射です。本例は感覚障害の分布がL5に合致し、脱力の訴えもL5支配筋を疑わせます。評価では母趾を背屈させて抵抗をかけ左右差をみるほか、下肢伸展挙上(SLR)テストで神経根の緊張を確認します。会陰部のしびれ、排尿・排便障害、両下肢の進行する麻痺があれば馬尾症候群を疑い、緊急に医療機関へつなぎます。
| 神経根 | 責任高位(多い) | 感覚障害の分布 | 筋力低下 | 腱反射 |
|---|---|---|---|---|
| L4 | L3/4 | 下腿内側 | 膝伸展(大腿四頭筋) | 膝蓋腱反射 低下 |
| L5 | L4/5 | 下腿外側〜足背・母趾側 | 母趾背屈(長母趾伸筋)、足関節背屈 | 代表的な低下なし |
| S1 | L5/S1 | 下腿後面〜足底・足の外側縁 | 底屈(下腿三頭筋)、つま先立ち困難 | アキレス腱反射 低下 |
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