学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / リハビリテーション医学 ▸ §5 リハビリテーションの治療 / QJ26P016
理由で解く 柔道整復師
関節可動域訓練の原則は「痛みを出さない範囲で、ゆっくり持続的に」。強い力で短時間伸ばすほど組織を傷めるため、愛護的な伸張が正しい。
伸張の目的は、短縮した軟部組織のコラーゲン線維を塑性変形させて長さを取り戻すことにある。強い力を一瞬かけると組織に微小断裂が起こり、炎症と線維化を招いてかえって可動域が狭くなる。そのため弱〜中等度の力で20〜30秒以上を数回、痛みが翌日に残らない範囲で持続的に伸ばす。反動をつけた短時間の伸張は伸張反射を誘発して筋が逆に縮むため避ける。伸張前にホットパックや渦流浴などで温めるとコラーゲンの粘弾性が上がり伸びやすくなり、訓練後に疼痛や腫脹が強い場合は冷却で炎症反応を抑える。運動の種類としては、患者自身が動かせる範囲は自動運動で行い、届かない分を自動介助運動・他動運動で補うのが基本の順序になる。自動運動には筋力・循環・協調性の維持という副次的な効果もあるためである。
| 項目 | 適切な進め方 | 理由 |
|---|---|---|
| 力の強さ | 疼痛のない範囲で愛護的に | 微小断裂→炎症→再拘縮の悪循環を防ぐ |
| 持続時間 | 20〜30秒以上を数回 | コラーゲンの塑性変形には時間が必要 |
| 運動の種類 | 自動運動を基本とし、不足分を自動介助・他動で補う | 筋力・循環・協調性も同時に維持できる |
| 伸張前 | 温熱(ホットパック、渦流浴など) | 組織の粘弾性が上がり伸びやすくなる |
| 伸張後 | 疼痛・腫脹があれば冷却 | 炎症反応を抑える |
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