学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §20 各論(脱臼) 下肢 / QJ25P091

理由で解く 柔道整復師

QJ25P091 柔道整復理論

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午後 問91
問題
脱臼と症状の組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 膝関節前方脱臼-膝関節伸展位
2 ショパール関節外側脱臼-内反足様変形
3 リスフラン関節背側脱臼-尖足位変形
4 第1 趾背側脱臼-Z字型変形
解答
正解2(ショパール関節外側脱臼-内反足様変形)
解説

ショパール関節の外側脱臼では前足部が外側へずれるため、外観は外反足様になる。内反足様変形とする2が、設問の条件(誤っているもの)に当てはまる。

足部の脱臼は「遠位側の骨がどちらへ転位したか」を、そのまま変形の名前に置き換えると整理できる。ショパール関節(横足根関節=距舟関節+踵立方関節)では、前足部が外側へ転位すれば外反足様、内側へ転位すれば内反足様の外観となる。リスフラン関節(足根中足関節)では中足骨基部が足根骨(楔状骨・立方骨)の背側へ乗り上げるため、足背に階段状の段差と著明な腫脹が現れ、前足部は下がって足部が短縮し、全体として尖足位の外観をとる。いずれも足背動脈の拍動と足趾の循環・感覚を確認し、腫脹が強い場合はコンパートメント症候群を念頭に置いて速やかに医師の診察につなぐ。

✓ 2. 誤っている(これが答え)
ショパール関節外側脱臼-内反足様変形
外側脱臼では前足部が外方へ偏位するため、足底が外を向く外反足様の変形になる。内反足様変形を呈するのは内側脱臼である。転位の方向と変形名が食い違っているので、この組合せが答えとなる。
✗ 1. 正しい(答えではない)
膝関節前方脱臼-膝関節伸展位
膝関節前方脱臼は過伸展の強制で発生するため、患肢は伸展位(軽度過伸展位)で弾発性に固定される。受傷肢位がそのまま変形として残る、典型的な組合せである。
✗ 3. 正しい(答えではない)
リスフラン関節背側脱臼-尖足位変形
中足骨基部が足根骨(楔状骨・立方骨)の背側へ乗り上げるため、足背に階段状の段差が生じる。乗り上げるのは基部であり、その遠位にある前足部は下方を向くため、足部は短縮して全体として尖足位の外観をとる。組合せとして正しい。
✗ 4. 正しい(答えではない)
第1 趾背側脱臼-Z字型変形
第1中足趾節関節の背側脱臼では、基節骨が中足骨頭の背側に乗り上げてMTP関節が過伸展位、IP関節が屈曲位となり、側方からみるとZ字(ジグザグ)状の変形を示す。この組合せも正しい。
ポイント
  • ショパール関節脱臼は転位方向がそのまま変形名になる。外側脱臼=外反足様、内側脱臼=内反足様。
  • ショパール関節=距舟関節+踵立方関節(横足根関節)。
  • リスフラン関節背側脱臼=中足骨基部が足根骨の背側へ乗り上げ、足背に階段状の段差。前足部は下がり足部は短縮して尖足位の外観となる。
  • 第1MTP関節背側脱臼=Z字(ジグザグ)型変形。
  • 足部脱臼では足背動脈の拍動・足趾の循環と感覚を確認し、強い腫脹はコンパートメント症候群を念頭に置く。
比較表
脱臼転位の方向外観・変形
ショパール関節外側脱臼前足部が外側へ外反足様変形
ショパール関節内側脱臼前足部が内側へ内反足様変形
リスフラン関節背側脱臼中足骨基部が足根骨の背側へ乗り上げる足背の階段状の段差・腫脹、前足部は下がり足部短縮、尖足位の外観
第1趾(MTP)背側脱臼基節骨が背側へZ字型変形(MTP過伸展+IP屈曲)
膝関節前方脱臼脛骨が前方へ膝伸展位での弾発性固定
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