学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §19 各論(脱臼) 上肢 / QJ25P078
理由で解く 柔道整復師
肩関節前方脱臼に合併する上腕骨頭の陥没は後外方に生じる。これがヒル・サックス損傷で、骨頭が前方へ抜ける際に関節窩の前縁とぶつかることで起こる。
前方脱臼では上腕骨頭が関節窩の前下方へ滑り出る。このとき骨頭は関節窩前縁を乗り越えるように移動し、骨頭の後外側部分が硬い関節窩前縁に押しつけられて圧縮される。その結果、骨頭後外側に陥没(圧迫骨折)が残るのがヒル・サックス損傷である。同じ衝突の裏返しとして、関節窩側では前下縁の関節唇が剥離するバンカート損傷が生じる。この2つは前方脱臼における「骨頭側の傷」と「関節窩側の傷」として対になっており、いずれも反復性脱臼の原因となる。陥没が大きいと外転外旋位で骨頭が関節窩前縁に引っかかり(エンゲージング)、脱臼を繰り返しやすくなる。整復後も不安感テストが陽性のときは、画像評価のため医師の診察につなげたい。
| 骨頭側の損傷 | 関節窩側の損傷 | |
|---|---|---|
| 肩関節前方脱臼 | ヒル・サックス損傷(骨頭後外方の陥没) | バンカート損傷(関節窩前下縁の関節唇剥離) |
| 肩関節後方脱臼 | 逆ヒル・サックス損傷(骨頭前内方の陥没) | 逆バンカート損傷(関節窩後縁) |
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