学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §19 各論(脱臼) 上肢 / QJ25P079
理由で解く 柔道整復師
腹臥位で患側上肢をベッドの端から下垂させ、重りで持続牽引して自然整復を待つ方法はスティムソン法である。術者の力ではなく、重量と筋弛緩を利用する点が特徴となる。
肩関節前方脱臼の整復法は、力の加え方によって整理できる。スティムソン法(懸垂法)は患者を腹臥位とし、患肢を台の端から垂らして手首や前腕に数kgの重りを吊るす。持続的な牽引が数分から十数分かけて肩周囲筋の攣縮を解き、骨頭が自然に関節窩へ戻る。術者が強い力を加えないため軟部組織や骨への負担が小さく、高齢者や疼痛の強い症例でも用いやすい。これに対しヒポクラテス法は術者の踵を腋窩に入れて支点とし、上肢を牽引する古典的方法、ミルヒ法は肩を外転・外旋しながら骨頭を関節窩へ押し込む方法、モーテ法は助手による対抗牽引のもとで術者が上肢を牽引・誘導する方法で、いずれも術者が能動的に力を加える。
| 整復法 | 体位 | 力の加え方 |
|---|---|---|
| スティムソン法 | 腹臥位・患肢下垂 | 重りによる持続牽引(自然整復) |
| ヒポクラテス法 | 背臥位 | 踵を腋窩に入れ支点として牽引 |
| ミルヒ法 | 背臥位(座位も可) | 外転・外旋しつつ骨頭を押し込む |
| モーテ法 | 座位・背臥位 | 助手の対抗牽引+術者の牽引・誘導 |
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