学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §35 包帯法 / QJ25A023

理由で解く 柔道整復師

QJ25A023 必修問題

出典:第25回柔道整復師国家試験(2017)午前 問23
問題
関節の運動を保持し被覆する包帯法はどれか。
選択肢
1 折転帯
2 螺旋帯
3 亀甲帯
4 環行帯
解答
正解3(亀甲帯)
解説

亀甲帯です。関節部で8字を描いて巻くため、関節を曲げたまま被覆でき、屈伸してもずれにくいのが特徴です。

包帯法は、巻く部位の形と目的で使い分けます。太さがほぼ一定の部位は螺旋帯、末梢へ向かって太さが変わる円錐状の部位は折転帯、巻き始めと巻き終わりの固定は環行帯です。関節部は屈伸によって屈側と伸側で皮膚の伸び方が大きく異なるため、単純に螺旋で巻くと屈側がたるみ、伸側が食い込んでしまいます。亀甲帯は関節の中央をはさんで上下交互に8字を描くので、周長の小さい関節の屈側では包帯が交差して一点に収束し、周長の大きい伸側では扇状に広がって亀の甲羅のように重なります。これが「亀甲帯」という名の由来であり、この構造が、関節を屈曲位に保ったまま関節部を被覆・保持することを可能にしています。肘・膝・踵に用い、関節中央から上下へ広げる離開(遠心性)亀甲帯と、上下から中央へ集める集合(求心性)亀甲帯があります。

✓ 3. 該当する
亀甲帯
関節部に用いる8字状の巻き方です。屈側で包帯を交差・収束させることで屈曲の妨げにならず、伸側では扇状に広げて甲羅状に重ねることで関節部をしっかり被覆できます。肘・膝・踵が代表的な適応部位です。関節を目的の角度に保った状態で巻き始めるのがこつで、巻いた後に自動運動をさせてずれないかを確認します。
✗ 1. 該当しない
折転帯
前腕や下腿のように末梢へ太さが変わる部位で、包帯を折り返して余りを処理し密着させる巻き方です。目的は円錐状の部位への適合であって、関節運動の保持ではありません。骨突出部や創部の上で折り返すと圧迫点になるため、折り返す位置に注意します。
✗ 2. 該当しない
螺旋帯
太さの変化が少ない部位を、幅の1/2〜1/3ずつ重ねながら斜めに巻き上げる基本の巻き方です。関節にそのままかけると屈伸でずれたり食い込んだりするため、関節部の被覆には向きません。
✗ 4. 該当しない
環行帯
同じ位置に重ねて巻く方法で、巻き始めと巻き終わりの固定、被覆の補強に用います。1か所にとどまる巻き方なので、関節をまたいで運動を保持する役割は持ちません。
ポイント
  • 関節の運動を保持しつつ被覆する包帯法=亀甲帯(8字を描く巻き方)。肘・膝・踵に用いる。
  • 構造は屈側で交差・収束、伸側で扇状に広がって甲羅状に重なる。伸側の広がりが「亀甲」の名の由来。
  • 離開(遠心性)亀甲帯は関節中央から上下へ広げ、集合(求心性)亀甲帯は上下から中央へ集める。
  • 螺旋帯=太さが一様な部位/折転帯=太さが変わる部位/環行帯=巻き始め・巻き終わりの固定。
  • 麦穂帯(8字帯)は肩・股・母指など、二方向の運動をもつ部位の被覆に用いる。
  • 巻き終えたら末梢の色・温度・感覚・運動と疼痛を確認し、しびれや強い痛みが出たときの連絡方法を患者に伝えておく。
比較表
包帯法巻き方適する部位・目的
亀甲帯関節中央をはさんで上下交互に8字を描く(屈側で交差・収束、伸側で扇状に広がる)肘・膝・踵。関節運動を保持しながら被覆・固定
螺旋帯幅の1/2〜1/3を重ねて斜めに巻き上げる上腕・大腿など太さの変化が少ない部位
折転帯包帯を折り返して余りを処理する前腕・下腿など末梢へ太さが変わる部位
環行帯同一部位に重ねて巻く巻き始め・巻き終わりの固定、被覆の補強
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