学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ24P105
理由で解く 柔道整復師

10年前の肩の外傷を放置し、中年以降に「力を入れると痛みが走る・使うほど痛む」経過をたどる肩は、腱板の損傷・変性を背景としたインピンジメントを考える。陽性となるのは4のインピンジメントサイン。
腱板(とくに棘上筋腱)が損傷・変性すると、骨頭を関節窩に引きつける力が弱まって骨頭が上方へ偏位する。その状態で上腕を挙上すると、大結節と腱板が肩峰・烏口肩峰靱帯の下で衝突し、疼痛が誘発される。これを確かめるのがインピンジメントサインで、肩甲骨を押さえて他動的に前方挙上させるニアー法、肩90度屈曲位から内旋させるホーキンス法が代表的である。長期経過例では骨頭の上方移動や大結節・肩峰下の骨性変化がエックス線でとらえられることがある。経過(10年前の外傷、力を入れたときの疼痛、使用による増悪)と誘発テストの所見を合わせて腱板の障害を評価する。他の3つはいずれも肩関節の不安定性や胸郭出口症候群をみる検査で、本例の病態とは対象が異なる。
| 検査 | 調べる病態 | 方法の要点 |
|---|---|---|
| サルカスサイン | 肩関節下方不安定性(動揺肩) | 上腕を下方へ牽引し肩峰下の陥凹をみる |
| ライトテスト | 胸郭出口症候群(過外転型) | 上肢を外転・外旋させ橈骨動脈拍動の減弱をみる |
| アドソンテスト | 胸郭出口症候群(前斜角筋部) | 頸部伸展・患側回旋+深吸気で拍動減弱をみる |
| インピンジメントサイン | 腱板と肩峰下の衝突(腱板損傷) | ニアー法・ホーキンス法で疼痛を誘発する |
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