学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §23 各論(軟部組織損傷) 下肢 / QJ24P095

理由で解く 柔道整復師

QJ24P095 柔道整復理論

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午後 問95
問題
絞扼性神経障害の原因となるのはどれか。
選択肢
1 梨状筋
2 多裂筋
3 腸腰筋
4 中殿筋
解答
正解1(梨状筋)
解説

絞扼性神経障害の原因となるのは1の梨状筋。

絞扼性神経障害は、神経が筋・腱・靱帯・骨のつくる狭い通路を通る部位で慢性的な圧迫や摩擦を受けて生じる。坐骨神経は骨盤内から大坐骨孔を経て殿部へ出るが、その通り道である梨状筋下孔で梨状筋の肥厚・攣縮や走行の破格によって圧迫されると、殿部痛と大腿後面への放散痛が現れる(梨状筋症候群)。長時間の座位や股関節の反復動作、スポーツでの過使用が誘因となる。

✓ 1. 正しい
梨状筋
坐骨神経が梨状筋下孔を通過するため、梨状筋の緊張・肥厚が絞扼の原因となる。股関節の内旋・内転を強制すると症状が誘発されやすい。
✗ 2. 誤り
多裂筋
脊柱の深層にある分節性の伸展筋で、主要な神経が貫通・通過するトンネルを形成しない。
✗ 3. 誤り
腸腰筋
大腿神経が大腰筋と腸骨筋の間を走行するものの、絞扼性神経障害の代表的な原因筋としては挙げられない。
✗ 4. 誤り
中殿筋
上殿神経は梨状筋上孔を通って中殿筋と小殿筋の間に入るが、中殿筋そのものが絞扼部位をつくるわけではない。
ポイント
  • 絞扼性神経障害=神経が狭い通路で慢性的に圧迫・摩擦される病態。
  • 梨状筋症候群は坐骨神経が梨状筋下孔で絞扼され、殿部痛+大腿後面への放散痛を生じる。
  • 他の代表:手根管症候群(正中神経/屈筋支帯)、肘部管症候群(尺骨神経)、足根管症候群(脛骨神経)、回外筋症候群(後骨間神経)。
  • 腰椎椎間板ヘルニアとの鑑別点は、梨状筋部の圧痛と股関節内旋での症状増悪。
  • 対応は梨状筋の緊張緩和と座位姿勢・動作の指導。筋力低下や進行する神経症状があれば医療機関につなぐ。
比較表
部位絞扼される神経主な通路
殿部坐骨神経梨状筋下孔
手関節掌側正中神経手根管(屈筋支帯)
肘内側尺骨神経肘部管
内果後方脛骨神経足根管
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