学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §12 総論 後療法 / QJ24P074

理由で解く 柔道整復師

QJ24P074 柔道整復理論

出典:第24回柔道整復師国家試験(2016)午後 問74
問題
物理療法で正しいのはどれか。
選択肢
1 コールドスプレーは凍傷のリスクが低い。
2 超音波は骨損傷部には不適応である。
3 マイクロ波では衣服素材に注意する。
4 温熱療法は消耗性疾患に適応がある。
解答
正解3(マイクロ波では衣服素材に注意する。)
解説

マイクロ波(極超短波)は水分と金属に強く作用するため、金属を含む衣類や濡れた衣類・化学繊維の上から照射すると熱傷を起こす。衣服素材への注意が必要である。

マイクロ波は組織の水分子を振動させて深部を温める電磁波療法で、金属があるとそこに電流が集中して局所が高温になる。ファスナーやホック、金属糸を含む素材、体内金属やペースメーカは禁忌または要注意で、濡れたタオルや汗も局所加熱の原因となる。原則として照射部位を露出させ乾いた状態で行い、患者に熱さの感じ方を随時確認する。知覚障害のある部位、急性炎症期、悪性腫瘍、妊婦の腹部、眼などは避ける。

✓ 3. 正しい
マイクロ波では衣服素材に注意する。
金属を含む衣類や装身具では電流が集中して熱傷を起こし、化学繊維や濡れた衣類も局所的な過熱の原因になる。照射部は露出させ乾いた状態で行うのが原則である。
✗ 1. 誤り
コールドスプレーは凍傷のリスクが低い。
逆にリスクは高い。気化熱で皮膚温を急速に下げるため、近距離・長時間の噴霧では容易に凍傷を起こす。皮膚から15〜20cm程度離し、同一部位への連続噴霧を避けて数秒ずつにとどめる。
✗ 2. 誤り
超音波は骨損傷部には不適応である。
低出力パルス超音波(LIPUS)は骨折の治癒促進を目的に用いられる。ただし成長期の骨端線部や、高出力連続照射による発熱には注意が必要である。
✗ 4. 誤り
温熱療法は消耗性疾患に適応がある。
重い全身消耗状態、発熱時、悪性腫瘍、循環不全などは温熱療法の禁忌に挙げられる。全身状態を悪化させうるため実施せず、医師と方針を確認する。
ポイント
  • マイクロ波=深部加熱。金属・水分に注意し、照射部は露出・乾燥させる
  • 体内金属、ペースメーカ、知覚障害部位、眼、妊婦腹部は禁忌・要注意
  • コールドスプレーは凍傷リスクが高い(皮膚から15〜20cm離し、同一部位へ連続噴霧しない)
  • LIPUS(低出力パルス超音波)は骨折治癒促進に用いる
  • 温熱療法の禁忌=急性炎症期、発熱、悪性腫瘍、消耗性疾患、知覚障害
比較表
物理療法主作用主な注意・禁忌
マイクロ波深部加熱金属・濡れた衣類、体内金属、眼
超音波深部加熱/LIPUSは骨癒合促進成長期の骨端線、高出力の連続照射
コールドスプレー表層の急速冷却凍傷(皮膚から15〜20cm、数秒ずつ)
温熱療法全般血流増加、疼痛緩和急性炎症期、発熱、悪性腫瘍、消耗性疾患
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