学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / リハビリテーション医学 ▸ §7 リハビリテーションの実際 / QJ24P020
理由で解く 柔道整復師
流暢に話すのに内容が伴わず、言語の理解も悪いのはウェルニッケ失語(感覚性失語)です。責任病巣は言語優位半球で、多くの人では左大脳半球にあります。
言語中枢は右利きの人のほぼ全員、左利きの人でも多くで左半球にあります。ウェルニッケ野は左上側頭回の後部にあり、耳から入った音のつらなりを意味に変換する働きを担います。ここが障害されると、発話のリズムや文法の形、話す量は保たれる(流暢)一方で、言い誤り(錯語)や意味を持たない造語(ジャルゴン)が混ざり、内容が空虚になります。同時に他人の言葉も自分の言葉も意味として受け取れないため、理解が悪く、誤りに自分で気づきにくいのも特徴です。対して前方のブローカ野(左下前頭回後部)が障害されると、理解は比較的保たれるのに発話が非流暢でたどたどしくなり、本人はもどかしさを強く自覚します。「後ろが悪いと、よく話すが分からない」「前が悪いと、分かるが話せない」と前後の位置で覚えると整理できます。なお、言葉の選択や理解は正常で発音だけが不明瞭になる構音障害(小脳や脳幹の障害で起こる)は失語とは別物です。
| 項目 | ブローカ失語 | ウェルニッケ失語 | 構音障害(小脳・脳幹) |
|---|---|---|---|
| 病巣 | 左下前頭回後部(前方) | 左上側頭回後部(後方) | 小脳・脳幹・関連する脳神経 |
| 発話 | 非流暢・努力性・電文体 | 流暢・多弁、錯語やジャルゴン | 言葉は選べるが発音が不明瞭 |
| 理解 | 比較的良好 | 不良 | 正常 |
| 復唱 | 障害される | 障害される | 内容は保たれる |
| 誤りの自覚 | 強い(もどかしい) | 乏しい | あり |
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