学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §45 柔道整復理論 / QJ24A020
理由で解く 柔道整復師
介達牽引は皮膚を介した比較的弱い牽引で、捻転(回旋)転位の整復には適しません。したがって2が誤り=正答です。
介達牽引は、スピードトラックなどの牽引バンドを皮膚に貼り付け、包帯で巻いて骨に間接的に力を伝える方法です。骨に直接ピンやワイヤーを刺す直達牽引と違い、非観血的で手軽に行える反面、皮膚が耐えられる張力に限りがあるため大きな重量はかけられません(成人でおおむね数kg程度)。牽引が効くのは、長軸方向に引くことで短縮転位が是正され、同時に周囲の筋が緊張して骨折部を包み込むように支える点にあります。この筋の緊張が副子のように働くことを「筋の副子作用(生理的副子)」といい、側方転位や屈曲転位もある程度整復・保持されます。しかし捻転転位は骨片の長軸まわりの回旋であり、長軸方向に引くだけでは元に戻りません。皮膚を介した牽引では骨片の回旋を直接制御できないため、捻転は徒手整復で確実に矯正し、必要に応じて直達牽引や観血的手術を選択します。なお牽引中は末梢の循環・知覚・運動の確認、皮膚障害や腓骨頭部での腓骨神経麻痺の有無を定期的にチェックします。
| 項目 | 介達牽引 | 直達牽引 |
|---|---|---|
| 力の伝え方 | 皮膚を介して間接的 | 鋼線・ピンで骨に直接 |
| 侵襲 | 非観血的 | 観血的 |
| 牽引重量 | 小さい | 大きい |
| 主な目的 | 短縮転位の是正、整復位保持、疼痛軽減 | 強い牽引力が必要な転位の整復・保持 |
| 捻転転位の整復 | 適さない | 対応しやすい |
| 主な合併症 | 皮膚障害、末梢神経麻痺 | 刺入部感染、骨髄炎 |
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