学習トップ理由で解く 作業療法士第10章 ▸ 一般 / QO61P034

理由で解く 作業療法士

QO61P034 基礎作業療法学

出典:第61回作業療法士国家試験(2026)午後 問34
問題
Down症候群の特徴的な合併症でないのはどれか。
選択肢
1 網膜色素変性症
2 てんかん
3 外反扁平足
4 環軸椎亜脱臼
5 先天性心疾患
解答
正解1(網膜色素変性症)
解説

Down症候群では先天性心疾患・環軸椎(亜)脱臼・てんかん・関節弛緩による外反扁平足が特徴的合併症。眼合併症は屈折異常・斜視・眼振・白内障が代表的で、網膜色素変性症は挙げられない。

Down症候群(21トリソミー)は全身の結合組織・関節弛緩と多臓器の合併症を特徴とする。先天性心疾患(心内膜床欠損など)は約半数に合併する代表的所見、頸椎の靱帯弛緩による環軸椎亜脱臼(不安定性)は運動・体位管理上のリスク、点頭てんかんを含むてんかんも合併しやすい。関節弛緩と低緊張により外反扁平足を生じやすい。眼合併症としては屈折異常(遠視・乱視・近視)・斜視・眼振・白内障・円錐角膜などが高頻度にみられる。一方、網膜色素変性症は夜盲と求心性視野狭窄で進行する遺伝性の網膜変性疾患であり、Down症候群の特徴的な合併症として挙げられることはない。したがって『でないもの』は網膜色素変性症である。

✓ 1. 誤り
網膜色素変性症
網膜色素変性症は夜盲・求心性視野狭窄を来す遺伝性の網膜変性疾患で、Down症候群の眼合併症(屈折異常・斜視・眼振・白内障)には含まれない(でない=これが正解)
✗ 2. 正しい
てんかん
点頭てんかんを含め合併しやすい特徴的合併症(該当する)
✗ 3. 正しい
外反扁平足
関節弛緩・低緊張により生じやすい特徴的合併症(該当する)
✗ 4. 正しい
環軸椎亜脱臼
頸椎靱帯弛緩による不安定性で運動管理上重要な特徴的合併症(該当する)
✗ 5. 正しい
先天性心疾患
心内膜床欠損など約半数に合併する代表的特徴(該当する)
本問は第61回作業療法士国家試験 午後 問34で、厚生労働省が「設問および選択肢が不十分なため」として採点除外とした問題です。原問の選択肢1は「近視」でしたが、Down症候群でも近視は約20%にみられ屈折異常としてガイドラインにも記載があるため「合併症でない」とは言い切れず、合併率5〜10%程度の「てんかん」と競合して正答が一つに決まりませんでした。そこで演習として成立させるため、当方で選択肢1を「近視」から「網膜色素変性症」へ改変しています。網膜色素変性症はDown症候群の合併症として挙げられない眼疾患のため正答は1に定まり、「Down症候群の眼合併症は遠視・乱視などの屈折異常、斜視、眼振、白内障が代表的」という原問の出題意図はそのまま保たれます。
ポイント
  • Down症候群=関節弛緩・低緊張
  • 先天性心疾患(心内膜床欠損)・環軸椎不安定性が要注意
  • 眼合併症は屈折異常(遠視・乱視・近視)・斜視・眼振・白内障が代表的
  • 運動指導では環軸椎亜脱臼リスクに配慮
比較表
Down症候群の主な合併症
系統合併症
心血管先天性心疾患(心内膜床欠損)
骨関節環軸椎亜脱臼・外反扁平足
神経てんかん・知的障害
屈折異常・斜視・眼振・白内障
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