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理由で解く 作業療法士

QO56P031 作業療法治療学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午後 問31
問題
熱傷部位と背臥位時の肢位の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 前頸部 ― 頸部屈曲
2 腋窩部 ― 肩外転90°
3 会陰部 ― 両股関節外旋
4 膝窩部 ― 膝90°屈曲
5 足背部 ― 底屈位
解答
正解2(腋窩部 ― 肩外転90°)
解説

熱傷では瘢痕が拘縮する方向と逆に伸張位で固定するのが原則。腋窩部は肩外転90°以上に保持して内転拘縮を防ぐ。

熱傷後の瘢痕拘縮は、創部の皮膚がつっぱる(短縮する)方向へ関節を引き込む。したがってポジショニングは『拘縮しやすい方向と反対の伸張位』で保持するのが大原則である。腋窩部熱傷では腋窩の皮膚が縮んで肩内転位に拘縮しやすいため、肩を外転90°以上(外転・軽度屈曲位)に保持して腋窩の皮膚を伸ばしておく。他部位も同様に、屈曲側の熱傷なら伸展位、伸展側なら屈曲位で固定する。

✗ 1. 誤り
前頸部 ― 頸部屈曲
前頸部熱傷では頸部が屈曲拘縮しやすいため、伸展位(やや頸部伸展・枕を外す)で保持する。屈曲位は誤り
✓ 2. 正しい
腋窩部 ― 肩外転90°
腋窩の皮膚短縮による内転拘縮を防ぐため肩外転90°以上に保持する
✗ 3. 誤り
会陰部 ― 両股関節外旋
会陰・鼠径部熱傷では内転・屈曲拘縮を防ぐため両股関節を外転・伸展位に保持する。外旋位ではなく外転位が要点
✗ 4. 誤り
膝窩部 ― 膝90°屈曲
膝窩部熱傷では屈曲拘縮しやすいため膝伸展位で保持する。90°屈曲は拘縮を助長し誤り
✗ 5. 誤り
足背部 ― 底屈位
足背熱傷では背屈拘縮を招きやすく、また尖足予防の観点からも足関節0°〜背屈位に保持する。底屈位は誤り
ポイント
  • 熱傷ポジショニングは瘢痕拘縮と逆方向の伸張位で固定
  • 腋窩=肩外転90°以上、前頸部=伸展、膝窩=伸展、足背=背屈(0°)
比較表
熱傷部位別の抗拘縮ポジショニング
熱傷部位拘縮しやすい方向保持すべき肢位
前頸部頸部屈曲頸部伸展位
腋窩部肩内転肩外転90°以上
肘窩(前面)肘屈曲肘伸展位
会陰・鼠径部股関節内転・屈曲股関節外転・伸展位
膝窩部膝屈曲膝伸展位
足背部足背屈足関節0°〜背屈(尖足予防含む)
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