学習トップ理由で解く 作業療法士第12章 ▸ 一般 / QO56A032

理由で解く 作業療法士

QO56A032 作業療法治療学

出典:第56回作業療法士国家試験(2021)午前 問32
問題
記憶障害を認める患者への対応として正しいのはどれか。
選択肢
1 記憶する内容は、その意味を考え、声に出し印象づけて記憶させる。
2 バランストレーニングなどの運動は疲労を伴うため活用しない。
3 記憶する内容は、絵などの視覚的イメージは用いず記憶させる。
4 備忘録は、多くの情報を取り扱うため活用しない。
5 何度も失敗を経験させながら、記憶の修正を促す。
解答
正解1(記憶する内容は、その意味を考え、声に出し印象づけて記憶させる。)
解説

記憶障害には『深い符号化(意味づけ・音声化・視覚イメージ)』『外的代償(メモリーノート)』『エラーレス学習』が基本。誤りを繰り返させない。

記憶障害の作業療法では、記銘を助けるために内容へ意味を与え(意味処理)、声に出し(音声化)、絵などの視覚イメージを併用する深い符号化が有効である。また、記憶そのものを補う外的代償手段(備忘録・メモリーノート・アラーム等)を積極的に活用する。学習方略としては誤りを避けて正しい反応を定着させるエラーレス学習が原則で、失敗を繰り返させると誤反応まで学習されてしまうため避ける。運動も認知機能に好影響があり除外しない。

✓ 1. 正しい
記憶する内容は、その意味を考え、声に出し印象づけて記憶させる。
意味処理と音声化による深い符号化で記銘を促進する適切な方法
✗ 2. 誤り
バランストレーニングなどの運動は疲労を伴うため活用しない。
有酸素運動・バランス訓練は認知にも有益で除外する理由はない
✗ 3. 誤り
記憶する内容は、絵などの視覚的イメージは用いず記憶させる。
視覚イメージ法は有効な記憶方略であり用いるべき
✗ 4. 誤り
備忘録は、多くの情報を取り扱うため活用しない。
備忘録・メモリーノートは代表的な外的代償手段で積極活用する
✗ 5. 誤り
何度も失敗を経験させながら、記憶の修正を促す。
エラーレス学習が原則で、失敗の反復は誤反応を定着させるため不適切
ポイント
  • 深い符号化=意味づけ・音声化・視覚イメージの併用
  • 外的代償(メモリーノート・アラーム)を積極活用
  • エラーレス学習(誤りを避けて正反応を学習)
比較表
記憶障害へのアプローチ
方略内容
内的記憶方略意味づけ・音声化・視覚イメージ法・PQRST法
外的代償メモリーノート・備忘録・スマホのアラーム/リマインダー
学習法エラーレス学習・間隔伸張法(誤りを避ける)
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