学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ I. 心療内科 / Q1499

理由で解く 臨床医学各論

Q1499 その他の領域

出典:あマ指 第9回(2001) 問題81
問題
心身症でないのはどれか。
選択肢
1 神経性食欲不振症
2 心臓神経症
3 心気症
4 過敏性腸症候群
解答
正解3(心気症)
解説
✗ 1.
神経性食欲不振症
✗ 正しい。神経性食欲不振症(神経性やせ症)は心理社会的要因により摂食行動の異常(拒食、過食、嘔吐)をきたし、著しいやせや無月経などの身体症状を呈する疾患である。器質的・機能的障害を伴うため、心身症に分類される。若年女性に多く、やせ願望や肥満恐怖が特徴である。
✗ 2.
心臓神経症
✗ 正しい。心臓神経症は器質的な心疾患がないにもかかわらず、動悸、胸痛、息切れなどの心臓症状を訴える疾患である。不安や心理的ストレスが関与し、機能性の症状を呈するため心身症に含まれる。パニック障害との鑑別が重要である。
✓ 3. 誤り
心気症
心気症は身体的な異常がないにもかかわらず、重大な疾患(がんなど)に罹患していると確信し、過度に心配する精神疾患である。神経症(不安障害)に分類され、心身症ではない。心身症の定義では「器質性ないし機能性障害が認められる」とされるが、心気症では実際の身体障害は存在しない。
✗ 4.
過敏性腸症候群
✗ 正しい。過敏性腸症候群(IBS)は心理的ストレスにより腸の運動機能や分泌機能の異常をきたし、腹痛、下痢、便秘などの消化器症状を呈する代表的な心身症である。器質的疾患がないにもかかわらず機能性の腸症状が出現する。ストレス管理が治療の重要な要素である。
ポイント
  • 心身症の定義は「身体疾患の中で、発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質性ないし機能性障害が認められる病態」であり、実際の身体症状・障害が存在することが前提。神経症やうつ病など他の精神障害に伴う身体症状は除外される。
  • 心気症は身体症状に対する過度の心配(認知の歪み)が主体で、実際の器質的・機能的障害はなく、神経症(不安障害)に分類される。心身症ではない。
  • 心身症の代表的疾患として消化性潰瘍、虚血性心疾患、本態性高血圧症、糖尿病、気管支喘息、過敏性腸症候群、過換気症候群などが挙げられている。
  • 重要用語: 心気症、神経症、心身症、過敏性腸症候群、心理社会的因子 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 分類 身体障害 主な特徴
過敏性腸症候群 心身症 機能性障害あり 腹痛、下痢、便秘
神経性食欲不振症 心身症 器質的障害あり やせ、無月経
心臓神経症 心身症 機能性症状あり 動悸、胸痛
心気症 神経症 障害なし 過度の疾病不安
解説画像
あマ指 第9回(2001) 問題81|心身症でないのはどれか。 解説図
あマ指 第9回(2001) 問題81|心身症でないのはどれか。
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