学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ I. 心療内科 / Q1498

理由で解く 臨床医学各論

Q1498 その他の領域

出典:あマ指 第26回(2018) 問題68
問題
下剤の乱用が最も高頻度なのはどれか。
選択肢
1 摂食障害
2 双極性障害
3 パニック障害
4 夜驚症
解答
正解1(摂食障害)
解説
✓ 1. 正しい
摂食障害
摂食障害(特に神経性過食症)では体重増加を恐れて下剤の乱用が高頻度にみられる。神経性過食症ではむちゃ食い(過食)の後に体重を増加させないために、自己誘発嘔吐や下剤乱用などの排出行動(パージング行動)を行うのが特徴である。下剤乱用により低カリウム血症などの電解質異常や脱水を引き起こし、不整脈などの重篤な合併症を生じることがある。
✗ 2. 誤り
双極性障害
双極性障害(躁うつ病)は躁状態とうつ状態を繰り返す気分障害であり、下剤乱用とは直接関連しない。躁状態では気分高揚・多弁・活動性亢進がみられ、うつ状態では抑うつ気分・意欲低下がみられる。
✗ 3. 誤り
パニック障害
パニック障害は突然の強い不安発作(パニック発作)を特徴とする不安障害であり、下剤乱用は特徴的ではない。息苦しさ・動悸・発汗などの身体症状と予期不安・広場恐怖が主な症状である。
✗ 4. 誤り
夜驚症
夜驚症は小児にみられる睡眠時随伴症であり、睡眠中に突然の恐怖・叫声・自律神経症状を伴って覚醒する。下剤乱用とは無関係な疾患である。
ポイント
  • 摂食障害(特に神経性過食症)では過食後の排出行動(パージング行動)として下剤の乱用が高頻度にみられる。自己誘発嘔吐・下剤乱用・利尿薬乱用が代表的な排出行動である。
  • 下剤乱用や自己誘発嘔吐により低カリウム血症などの電解質異常が生じ、不整脈や心停止などの重篤な合併症の原因となりうる。脱水も助長される。
  • も神経性過食症の症状としてむちゃ食いを繰り返すが、その後に体重を増加させないために、飢餓、運動、自己嘔吐、下剤などの薬物濫用などの行動をとる。神経性食欲不振症と神経性過食症は互いに移行する。
  • 重要用語: 摂食障害、神経性過食症、下剤乱用、パージング行動、低カリウム血症 を正確に理解しておくこと。
比較表
摂食障害の分類 食行動の特徴 排出行動
神経性食欲不振症(制限型) 極端な食事制限 なし
神経性食欲不振症(排出型) 食事制限+排出 嘔吐、下剤乱用
神経性過食症 むちゃ食い+排出 嘔吐、下剤乱用(高頻度)
解説画像
あマ指 第26回(2018) 問題68|下剤の乱用が最も高頻度なのはどれか。 解説図
あマ指 第26回(2018) 問題68|下剤の乱用が最も高頻度なのはどれか。
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