学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ I. 心療内科 / Q1497

理由で解く 臨床医学各論

Q1497 その他の領域

出典:あマ指 第18回(2010) 問題70
問題
心身症について正しい記述はどれか。
選択肢
1 身体症状を伴った神経症をいう。
2 発症には心理社会的因子が関与する。
3 感情を素直に表現する人に発症しやすい。
4 身体と心を別々に治療することが重要である。
解答
正解2(発症には心理社会的因子が関与する。)
解説
✗ 1. 誤り
身体症状を伴った神経症をいう。
心身症は身体疾患であり、神経症とは異なる概念である。心身症の定義は「身体疾患のなかで、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質性ないし機能性障害が認められる病態」であり、神経症やうつ病など他の精神障害に伴う身体症状は除外される。
✓ 2. 正しい
発症には心理社会的因子が関与する。
心身症は定義上、発症や経過に心理社会的因子が密接に関与する身体疾患である。ストレスや心理的問題が身体疾患の発症・増悪に関係する「心身相関」の病態であり、代表的な疾患に消化性潰瘍、本態性高血圧症、気管支喘息、過敏性腸症候群などがある。
✗ 3. 誤り
感情を素直に表現する人に発症しやすい。
心身症は感情を素直に表現できない人に発症しやすい。この性格傾向はアレキシサイミア(失感情症)と呼ばれ、自分の感情を認識し言語化することが困難な状態を指す。感情を抑圧するため、心理的ストレスが身体症状として現れやすくなる。
✗ 4. 誤り
身体と心を別々に治療することが重要である。
心身症の治療は身体面と心理面を統合的に行うことが重要であり、別々に治療するのは適切でない。薬物療法を含めた身体的治療に、心理療法(自律訓練法、認知行動療法など)や抗不安薬・抗うつ薬を組み合わせて治療する。
ポイント
  • 心身症は「身体疾患の中で心理社会的因子が密接に関与し、器質性ないし機能性障害が認められる病態」であり、神経症やうつ病など他の精神障害に伴う身体症状は除外される。
  • 感情を素直に表現できない性格傾向(アレキシサイミア:失感情症)を持つ人に発症しやすい。感情を抑圧するため、心理的ストレスが身体症状として現れやすくなる。
  • 代表的な心身症には消化性潰瘍、本態性高血圧症、気管支喘息、過敏性腸症候群、過換気症候群、緊張型頭痛、糖尿病、虚血性心疾患、甲状腺機能亢進症などがある。治療は身体面と心理面の統合的アプローチが必要。
  • 重要用語: 心身症、心理社会的因子、アレキシサイミア、心身相関、統合的治療 を正確に理解しておくこと。
比較表
心身症の代表的疾患 領域
消化性潰瘍、過敏性腸症候群 消化器
本態性高血圧症、虚血性心疾患 循環器
気管支喘息、過換気症候群 呼吸器
緊張型頭痛、片頭痛 神経
糖尿病、甲状腺機能亢進症 内分泌
解説画像
あマ指 第18回(2010) 問題70|心身症について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第18回(2010) 問題70|心身症について正しい記述はどれか。
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