学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ D. 婦人科疾患 / Q1376

理由で解く 臨床医学各論

Q1376 その他の領域

出典:鍼灸 第9回(2001) 問題85
問題
子宮癌で正しい記述はどれか。
選択肢
1 頸癌よりも体癌が多い。
2 初発症状は腰痛が多い。
3 組織診断が重要である。
4 ホルモン療法が第一選択である。
解答
正解3(組織診断が重要である)
解説
✗ 1. 誤り
頸癌よりも体癌が多い。
子宮頸癌について「全子宮癌のうちの90~95%」、子宮体癌について子宮癌全体の5%程度とされてきたが、平均寿命の延長や食生活の欧米化に伴い、最近では子宮癌全体の30%をこえてきているであり、出題当時は頸癌の方が体癌より圧倒的に多かった。近年は体癌が増加傾向にあるが、依然として頸癌が多い。
✗ 2. 誤り
初発症状は腰痛が多い。
子宮癌の初発症状は不正性器出血が最も多い。子宮頸癌について「進行すると、不正性器出血、接触出血、帯下などがみられる」、子宮体癌について不正性器出血は子宮体癌の必発症状である。腰痛は末期に出現する症状であり、初発症状ではない。
✓ 3. 正しい
組織診断が重要である。
子宮癌の確定診断には組織診断(病理組織学的検査)が重要である。子宮頸癌の診断として「組織診、組織診断: 病理診断で癌細胞を確認する」、子宮体癌の診断として細胞診、組織診: 子宮内膜の細胞診や組織診で異常細胞を認める。細胞診で異常があれば必ず組織生検を行い、病理組織学的に癌の確定診断を行う。
✗ 4. 誤り
ホルモン療法が第一選択である。
子宮癌の治療は手術療法が第一選択である。局所療法として手術療法、放射線療法(腔内照射、外部照射)、全身療法として抗癌薬を使用する化学療法があり、癌の進行度や患者の全身状態に応じて単独もしくは併用して治療が行われる、手術療法が基本である。ホルモン療法は補助的に用いられることがある程度である。
ポイント
  • 子宮癌の確定診断には組織生検による病理組織学的診断が不可欠である。細胞診はスクリーニングであり、確定診断には組織診が必要。
  • 子宮頸癌は子宮癌の大部分(90〜95%)を占め、初発症状は不正性器出血・接触出血である。腰痛は末期の症状。
  • 治療の第一選択は手術療法であり、放射線療法・化学療法を進行度に応じて併用する。ホルモン療法は第一選択ではない。
  • 重要用語: 子宮癌, 組織診断, 不正性器出血, 子宮頸癌, 子宮体癌 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 子宮頸癌 子宮体癌
頻度 子宮癌の90~95% 5~30%(増加傾向)
好発年齢 40~60歳代 閉経後(平均58歳)
初発症状 不正性器出血、接触出血 不正性器出血(必発)
関連因子 HPV感染 エストロゲン過剰
治療の基本 手術+放射線 手術+化学療法
解説画像
鍼灸 第9回(2001) 問題85|子宮癌で正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第9回(2001) 問題85|子宮癌で正しい記述はどれか。
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