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理由で解く 臨床医学各論

Q1343 その他の領域

出典:鍼灸 第15回(2007) 問題81
問題
出血性ショックでみられないのはどれか。
選択肢
1 脈拍微弱
2 皮膚温上昇
3 血圧低下
4 呼吸促進
解答
正解2(皮膚温上昇)
解説
✗ 1.
脈拍微弱
✗ 正しい。出血性ショックでは循環血液量の減少により心拍出量が低下し、脈拍は微弱となる。同時に交感神経系の賦活により頻脈を呈し、脈拍は速くて弱い状態(速脈・微弱脈)となる。もショックでは「皮膚が蒼白で冷たい」とあり、末梢循環不全による脈拍微弱は典型的所見である。
✓ 2. 誤り
皮膚温上昇
出血性ショックでは交感神経系の亢進による末梢血管収縮のため、皮膚は蒼白で冷汗を呈し、皮膚温は低下する(cold shock)。種々のショックに共通しているのは皮膚が蒼白で冷たい、そして冷汗をかく。皮膚温上昇がみられるのは敗血症性ショックの初期段階で、エンドトキシンの作用により血管が拡張し皮膚が温かくなる(warm shock)。
✗ 3.
血圧低下
✗ 正しい。循環血液量の減少に直接起因して血圧は低下する。「収縮期血圧が90〜100mmHg以下の場合にはショックの可能性を考える」とあり、収縮期血圧50mmHg以下では心肺蘇生法の適応となりうる。ショック指数1.0で循環血液量10〜20%不足を示す。
✗ 4.
呼吸促進
✗ 正しい。組織への酸素供給が低下し代謝性アシドーシスが進行するため、呼吸性の代償として呼吸が促進(過呼吸)する。一般にショックでは過呼吸になっている、呼吸障害はショックの共通症状の一つである。
ポイント
  • 出血性ショック=cold shock(皮膚蒼白・冷汗・皮膚温低下)、敗血症性ショック初期=warm shock(皮膚温上昇・心拍出量増加)の違いを整理すること。
  • 出血性ショックの症状: 皮膚蒼白・冷汗、脈拍微弱・頻脈、血圧低下、呼吸促進、乏尿、意識障害。
  • ショックの原因別分類: 出血性(循環血液量喪失)、心原性(ポンプ機能低下)、細菌性(エンドトキシン)、神経性(血管緊張の失調)。
  • 重要用語: cold shock、warm shock、末梢血管収縮、エンドトキシン を正確に理解しておくこと。
比較表
ショックの原因別分類 主な原因 特徴
出血性ショック 出血による循環血液喪失 cold shock、脈拍微弱
心原性ショック 心筋梗塞、心タンポナーデ ポンプ機能低下
細菌性ショック 敗血症(グラム陰性桿菌) warm shock(初期)、心拍出量増加
神経性ショック 脊椎麻酔、頭部外傷、迷走神経反射 血管収縮・拡張の神経失調
解説画像
鍼灸 第15回(2007) 問題81|出血性ショックでみられないのはどれか。 解説図
鍼灸 第15回(2007) 問題81|出血性ショックでみられないのはどれか。
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