学習トップ理由で解く 臨床医学各論第10章 ▸ D. 出血性素因 / Q1048

理由で解く 臨床医学各論

Q1048 血液・造血器疾患

出典:鍼灸 第33回(2025) 問題67
問題
特発性血小板減少性紫斑病について最も適切なのはどれか。
選択肢
1 筋肉内に血腫を生じるのが特徴的である。
2 血管に対する自己抗体によって発症する。
3 女性よりも男性に多い。
4 ヘリコバクター・ピロリ除菌療法が有効である。
解答
正解4(ヘリコバクター・ピロリ除菌療法が有効である)
解説
✗ 1. 誤り
筋肉内に血腫を生じるのが特徴的である。
筋肉内血腫は血友病(凝固因子欠乏)の特徴的な深部出血であり、ITPの特徴ではない。ITPでは血小板減少による表在性の出血(皮膚の点状出血、紫斑、鼻出血、歯肉出血、性器出血などの粘膜出血)が特徴的である。
✗ 2. 誤り
血管に対する自己抗体によって発症する。
ITPは血管に対する自己抗体ではなく、血小板膜蛋白(GPIIb/IIIa、GPIb/IXなど)に対する自己抗体によって発症する。自己抗体が結合した血小板は脾臓のマクロファージで捕捉・破壊される。血管に対する自己抗体は血管炎などでみられる機序である。
✗ 3. 誤り
女性よりも男性に多い。
ITPは男性よりも女性に多い。特に慢性型は20〜40代の若年女性に好発し、緩徐に発症して経過が長い。急性型は小児に多く、ウイルス感染症に続発して発症し、6ヵ月以内に治癒することが多い。
✓ 4. 正しい
ヘリコバクター・ピロリ除菌療法が有効である。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)ではヘリコバクター・ピロリ(H. pylori)除菌療法が有効であることが明らかになっている。日本ではITP患者の約60%がH. pylori陽性であり、除菌により約50〜60%で血小板数が改善する。初回治療として副腎皮質ステロイドとともに除菌療法が推奨されている。
ポイント
  • ITPの治療選択肢:H. pylori除菌療法、副腎皮質ステロイド投与、脾臓摘出術、γ-グロブリン大量療法がある。
  • ITPは血小板膜蛋白に対する自己抗体による自己免疫疾患であり、血管に対する抗体ではない。
  • 慢性型ITPは20〜40代の女性に好発し、急性型は小児に多くウイルス感染後に発症する。
  • 重要用語: ITP、H. pylori除菌療法、血小板自己抗体、副腎皮質ステロイド を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第33回(2025) 問題67|特発性血小板減少性紫斑病について最も適切なのはどれか。 解説図
鍼灸 第33回(2025) 問題67|特発性血小板減少性紫斑病について最も適切なのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手