学習トップ理由で解く 臨床医学各論第10章 ▸ A. 赤血球疾患 / Q1004

理由で解く 臨床医学各論

Q1004 血液・造血器疾患

出典:あマ指 第26回(2018) 問題73
問題
「60歳の女性。主訴は黄疸。発熱と腹痛は認めない。貧血と間接ビリルビンの上昇が認められ、腹部超音波検査では脾腫と胆石を認めた。」黄疸の原因として最も考えられるのはどれか。
選択肢
1 胆石嵌頓
2 肝細胞破壊
3 赤血球寿命短縮
4 胆道感染
解答
正解3(赤血球寿命短縮)
解説
✗ 1. 誤り
胆石嵌頓
胆石嵌頓は総胆管に胆石が詰まる閉塞性黄疸の原因であり、直接ビリルビンが上昇する。本症例では間接ビリルビンが上昇しており、胆石嵌頓は原因ではない。発熱・腹痛も認めない。
✗ 2. 誤り
肝細胞破壊
肝細胞破壊(肝炎など)による肝細胞性黄疸では、直接・間接ビリルビンの両方が上昇する。本症例では間接ビリルビンのみの上昇であり、また貧血と脾腫の組み合わせは溶血性貧血を強く示唆する。
✓ 3. 正しい
赤血球寿命短縮
赤血球の寿命短縮による溶血性貧血が原因である。溶血により破壊された赤血球のヘモグロビンから間接ビリルビンが大量に産生される。貧血、間接ビリルビン上昇、脾腫(赤血球破壊の場)、色素性胆石の組み合わせが溶血性貧血の特徴である。
✗ 4. 誤り
胆道感染
胆道感染(胆管炎)では発熱と腹痛を伴い、閉塞性黄疸(直接ビリルビン上昇)をきたす。本症例では発熱・腹痛がなく、間接ビリルビン上昇であり不適切。
ポイント
  • 黄疸の分類:溶血性(間接ビリルビン↑)、肝細胞性(両方↑)、閉塞性(直接ビリルビン↑)を区別する。
  • 溶血性貧血の特徴:貧血、間接ビリルビン↑、LDH↑、脾腫、網赤血球↑、ハプトグロビン↓である。
  • 溶血による間接ビリルビン上昇では尿中ウロビリノゲンが増加し、便中ウロビリノゲンも増加する。
  • 重要用語: 溶血性貧血、間接ビリルビン、脾腫 を正確に理解しておくこと。
比較表
黄疸の種類 原因 間接ビリルビン 直接ビリルビン 尿ビリルビン
溶血性黄疸 赤血球破壊亢進 正常 (−)
肝細胞性黄疸 肝炎・肝硬変 (+)
閉塞性黄疸 胆石・腫瘍 正常 (+)
解説画像
あマ指 第26回(2018) 問題73|「60歳の女性。主訴は黄疸。発熱と腹痛は認めない。貧血と間接ビリルビンの上昇が認められ、腹部超音波検査では脾腫と胆石を認めた。」黄疸の原因として最も考えられるのはどれか。 解説図
あマ指 第26回(2018) 問題73|「60歳の女性。主訴は黄疸。発熱と腹痛は認めない。貧血と間接ビリルビンの上昇が認められ、腹部超音波検査では脾腫と胆石を認めた。」黄疸の原因として最も考えられるのはどれか。
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