学習トップ理由で解く 臨床医学各論第10章 ▸ A. 赤血球疾患 / Q1005

理由で解く 臨床医学各論

Q1005 血液・造血器疾患

出典:あマ指 第27回(2019) 問題62
問題
鉄欠乏性貧血について正しいのはどれか。
選択肢
1 男性に多い。
2 スプーン状爪がみられる。
3 大球性貧血となる。
4 血清フェリチンは増加する。
解答
正解2(スプーン状爪がみられる)
解説
✗ 1. 誤り
男性に多い。
鉄欠乏性貧血は月経による慢性的な鉄喪失のため、生殖年齢の女性に多い。成人女性の約8%にみられる。男性では消化管出血(潰瘍、癌)などが原因となることが多い。
✓ 2. 正しい
スプーン状爪がみられる。
鉄欠乏性貧血ではスプーン状爪(匙状爪、コイロニキア)がみられる。鉄欠乏により爪の形成が障害され、爪が薄く脆くなり、中央が凹んでスプーンのように反り返る。鉄欠乏性貧血の特徴的所見である。
✗ 3. 誤り
大球性貧血となる。
鉄欠乏性貧血は小球性低色素性貧血(MCV↓、MCH↓、MCHC↓)であり、大球性貧血ではない。大球性正色素性貧血はビタミンB12欠乏や葉酸欠乏による巨赤芽球性貧血で生じる。
✗ 4. 誤り
血清フェリチンは増加する。
鉄欠乏性貧血では体内の貯蔵鉄が枯渇するため、血清フェリチンは著明に低下する(増加ではない)。フェリチンは体内貯蔵鉄量を反映する最も鋭敏な指標である。
ポイント
  • 鉄欠乏性貧血の特徴的症状:スプーン状爪、舌炎、嚥下障害、異食症(氷食症など)である。
  • 検査所見:小球性低色素性貧血、血清鉄↓、フェリチン↓、TIBC↑、UIBC↑が診断に重要である。
  • 治療は経口鉄剤の服用が基本であり、消化管障害で内服不能な場合は鉄剤の静注を行う。
  • 重要用語: スプーン状爪、フェリチン、小球性低色素性貧血 を正確に理解しておくこと。
比較表
検査項目 鉄欠乏性貧血 再生不良性貧血
血清鉄
フェリチン
TIBC
骨髄所見 正〜過形成 低形成・脂肪髄
赤血球形態 小球性低色素性 正球性正色素性
解説画像
あマ指 第27回(2019) 問題62|鉄欠乏性貧血について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第27回(2019) 問題62|鉄欠乏性貧血について正しいのはどれか。
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