学習トップ理由で解く 臨床医学各論第10章 ▸ A. 赤血球疾患 / Q0975

理由で解く 臨床医学各論

Q0975 血液・造血器疾患

出典:鍼灸 第2回(1994) 問題74
問題
血液疾患と原因との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 血友病 ― 凝固因子欠乏
2 悪性貧血 ― ウイルス感染
3 白血病 ― 放射線被爆
4 鉄欠乏性貧血 ― 子宮筋腫
解答
正解2(悪性貧血 ― ウイルス感染)
解説
✗ 1.
血友病 ― 凝固因子欠乏
✗ 正しい。血友病は凝固因子の先天的欠乏による出血性疾患である。血友病Aは第VIII因子の欠乏、血友病B(クリスマス病)は第IX因子の欠乏により発症する。いずれもX連鎖性劣性遺伝で、男性に発症し女性は保因者となる。APTTが延長しPTは正常である。
✓ 2. 誤り
悪性貧血 ― ウイルス感染
悪性貧血の原因はビタミンB12の吸収障害であり、ウイルス感染ではない。胃粘膜の萎縮(自己免疫性萎縮性胃炎)により内因子の分泌が低下し、ビタミンB12の回腸での吸収が障害されて巨赤芽球性貧血を来す。抗内因子抗体や抗胃壁細胞抗体が陽性となる自己免疫疾患である。ウイルス感染が原因の血液疾患は成人T細胞白血病(HTLV-I)が代表的である。
✗ 3.
白血病 ― 放射線被爆
✗ 正しい。白血病の発症には放射線被爆が関与することが知られており、広島・長崎の原爆被爆者の疫学調査で証明されている。放射線は造血幹細胞のDNAに傷害を与え、白血病の発症リスクを高める。
✗ 4.
鉄欠乏性貧血 ― 子宮筋腫
✗ 正しい。子宮筋腫は過多月経・不正性器出血を起こし、慢性的な出血による鉄の喪失が鉄欠乏性貧血の原因となる。特に粘膜下筋腫では子宮内膜面積が増大し月経血量が増加するため、鉄欠乏性貧血を来しやすい。
ポイント
  • 悪性貧血は自己免疫性萎縮性胃炎による内因子欠乏が原因であり、ウイルス感染ではない。
  • ウイルス感染が原因となる血液疾患にはATL(HTLV-I)や伝染性単核球症(EBウイルス)がある。
  • 悪性貧血では抗内因子抗体・抗胃壁細胞抗体が陽性となる。
  • 重要用語: 悪性貧血, 内因子, 自己免疫性萎縮性胃炎 を正確に理解しておくこと。
比較表
血液疾患 正しい原因 誤りやすい原因
悪性貧血 内因子欠乏によるビタミンB12吸収障害 ウイルス感染
成人T細胞白血病 HTLV-Iウイルス感染
鉄欠乏性貧血 子宮筋腫、消化管出血、偏食
血友病 第VIII・IX凝固因子欠乏(X連鎖性遺伝)
解説画像
鍼灸 第2回(1994) 問題74|血液疾患と原因との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第2回(1994) 問題74|血液疾患と原因との組合せで誤っているのはどれか。
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