学習トップ理由で解く 臨床医学各論第11章 ▸ G. 筋疾患 / Q1157

理由で解く 臨床医学各論

Q1157 神経疾患

出典:鍼灸 第2回(1994) 問題73
問題
進行性筋ジストロフィー症について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 遺伝性疾患である。
2 デュシェンヌ型は青年期に発病する。
3 骨格筋の萎縮を生じる。
4 登はん性起立がみられる。
解答
正解2(デュシェンヌ型は青年期に発病する。)
解説
✗ 1.
遺伝性疾患である。
✗ 正しい。進行性筋ジストロフィーは遺伝性疾患である。デュシェンヌ型はジストロフィン遺伝子のX連鎖劣性遺伝で、男児に発症する。 骨格筋表面膜のジストロフィン蛋白の遺伝的欠陥により骨格筋の壊死・変性・再生が生じる。この記述は正しい。
✓ 2. 誤り
デュシェンヌ型は青年期に発病する。
デュシェンヌ型は幼児期(3歳頃まで)に発病するのであり、青年期に発病するという記述は誤りである。 起立・歩行の障害(登攀性起立・動揺性歩行)で3歳頃までに発症し、12歳までに歩行不能となる。 なお、青年期に発病するのはベッカー型筋ジストロフィーであり、デュシェンヌ型より軽症で進行も緩やかである。
✗ 3.
骨格筋の萎縮を生じる。
✗ 正しい。進行性筋ジストロフィーでは骨格筋が進行性に変性・壊死し、結合組織増生や脂肪化により筋萎縮を生じる。 対称的に筋力低下・筋萎縮が進行し、近位筋優位の筋力低下が特徴的である。この記述は正しい。
✗ 4.
登はん性起立がみられる。
✗ 正しい。登攀性起立(ガワーズ徴候)は近位筋の筋力低下により、床から立ち上がる際に手で膝や大腿を伝って起立する特徴的所見である。 デュシェンヌ型筋ジストロフィーの重要な身体所見であり、この記述は正しい。
ポイント
  • デュシェンヌ型筋ジストロフィーは幼児期(3歳頃まで)に発病し、青年期ではない。
  • X連鎖劣性遺伝で男児に発症し、ジストロフィン蛋白の欠損が原因である。
  • 登攀性起立(ガワーズ徴候)と腓腹筋の仮性肥大が特徴的な身体所見である。
  • 重要用語: デュシェンヌ型, 幼児期発病, X連鎖劣性遺伝, ガワーズ徴候 を正確に理解しておくこと。
比較表
遺伝形式 発症時期 特徴
デュシェンヌ型 X連鎖劣性 幼児期(3歳頃まで) 重症、12歳までに歩行不能
ベッカー型 X連鎖劣性 青年期 デュシェンヌ型より軽症
筋緊張性 常染色体優性 成人期 ミオトニア、多臓器障害
顔面肩甲上腕型 常染色体優性 10〜20歳代 顔面・肩甲帯の筋力低下
解説画像
鍼灸 第2回(1994) 問題73|進行性筋ジストロフィー症について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第2回(1994) 問題73|進行性筋ジストロフィー症について誤っている記述はどれか。
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