学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ A. 心臓疾患 / Q0925

理由で解く 臨床医学各論

Q0925 循環器疾患

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題78
問題
細菌性心内膜炎の所見で誤っているのはどれか。
選択肢
1 発熱
2 心雑音
3 抗核抗体出現
4 オスラー結節
解答
正解3(抗核抗体出現)
解説
✗ 1.
発熱
✗ 正しい。細菌感染による全身性炎症反応として持続性の発熱がみられ、不明熱(FUO)の重要な原因疾患の一つである。弛張熱のパターンを示すことが多く、悪寒・戦慄を伴うことがある。
✗ 2.
心雑音
✗ 正しい。心臓弁膜上に形成された疣贅(vegetation)が弁の破壊や変形を引き起こし、弁逆流による心雑音が聴取される。新たな心雑音の出現や既存の心雑音の変化は、細菌性心内膜炎を疑う重要な手がかりとなる。
✓ 3. 誤り
抗核抗体出現
抗核抗体はSLEをはじめとする自己免疫疾患に特徴的な検査所見であり、細菌性心内膜炎では出現しない。細菌性心内膜炎の検査では血液培養陽性、赤沈亢進、CRP上昇、貧血などがみられる。
✗ 4.
オスラー結節
✗ 正しい。オスラー結節は指趾の末端に出現する有痛性の小結節で、免疫複合体の沈着や細菌塞栓による血管炎が原因と考えられている。ジェインウェイ斑(手掌・足底の無痛性紅斑)とともに細菌性心内膜炎の末梢徴候として重要である。
ポイント
  • 細菌性心内膜炎の主要所見は、持続性発熱、心雑音(新規出現または変化)、血液培養陽性、塞栓症状(脳梗塞、腎梗塞など)、末梢徴候(オスラー結節、ジェインウェイ斑、爪下線状出血)である。
  • 抗核抗体は自己免疫疾患(SLE、全身性硬化症など)の検査マーカーであり、感染症である細菌性心内膜炎とは病態が異なるため出現しない。
  • SLEでもLibman-Sacks心内膜炎(非細菌性疣贅性心内膜炎)を合併することがあり、細菌性心内膜炎との鑑別が必要となる場合がある。
  • 確定診断にはDuke基準が用いられ、血液培養と心エコー検査が大基準となる。
  • 重要用語: 細菌性心内膜炎、オスラー結節、抗核抗体、Duke基準 を正確に理解しておくこと。
比較表
所見 細菌性心内膜炎 SLE(Libman-Sacks)
発熱 高頻度(持続性) あり(活動期)
心雑音 弁破壊による逆流 疣贅は小型で無症候性が多い
血液培養 陽性 陰性
抗核抗体 陰性 陽性
末梢徴候 オスラー結節、ジェインウェイ斑 蝶形紅斑、関節痛
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題78|細菌性心内膜炎の所見で誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題78|細菌性心内膜炎の所見で誤っているのはどれか。
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