学習トップ理由で解く 臨床医学各論第9章 ▸ A. 心臓疾患 / Q0924

理由で解く 臨床医学各論

Q0924 循環器疾患

出典:あマ指 第10回(2002) 問題85
問題
循環器疾患の主要症状で誤っている組合せはどれか。
選択肢
1 心臓喘息 ― 泡沫性血痕
2 狭心症 ― 胸骨下絞扼感
3 左心不全 ― 肝腫大
4 右心不全 ― 静脈怒張
解答
正解3(左心不全 ― 肝腫大)
解説
✗ 1.
心臓喘息 ― 泡沫性血痕
✗ 正しい。この組合せは正しい。心臓喘息は左心不全による肺うっ血が高度になった状態で、気管支喘息と同様の喘鳴が出現する。さらに進行するとピンク色泡沫状の痰(泡沫性血痰)を喀出するようになる。左心不全の重症化を示す重要な所見である。
✗ 2.
狭心症 ― 胸骨下絞扼感
✗ 正しい。この組合せは正しい。狭心症では冠動脈狭窄による一過性の心筋虚血で胸骨下の絞扼感(締めつけられるような圧迫感)が典型的な症状として出現する。前胸部中心の万力で押されたような重圧感として自覚される。
✓ 3. 誤り
左心不全 ― 肝腫大
肝腫大は左心不全ではなく右心不全の症状である。右心不全では右心室のポンプ機能低下により体循環系がうっ血し、肝静脈のうっ血から肝腫大(うっ血肝)が生じる。左心不全の症状は肺循環のうっ血による呼吸困難、起座呼吸、心臓喘息、ピンク色泡沫状痰である。
✗ 4.
右心不全 ― 静脈怒張
✗ 正しい。この組合せは正しい。右心不全では体循環系のうっ血により頸静脈怒張がみられる。右房圧の上昇が上大静脈を介して頸静脈にも伝わり、頸静脈が拡張して怒張する。下肢浮腫、肝腫大とともに右心不全の代表的所見である。
ポイント
  • 左心不全=肺循環うっ血(呼吸困難・心臓喘息・泡沫性血痰・起座呼吸・夜間発作性呼吸困難)、右心不全=体循環うっ血(肝腫大・静脈怒張・下肢浮腫・食欲低下・倦怠感)。
  • 肝腫大を左心不全の症状と間違えないこと。肝腫大は肝静脈のうっ血によるものであり、右心不全の所見である。
  • 循環器疾患の症状と疾患の組合せ問題は頻出であり、正確な対応関係を覚えることが重要。
  • 重要用語: 肝腫大, 右心不全, 左心不全, 心臓喘息, 頸静脈怒張 を正確に理解しておくこと。
比較表
心不全の種類 うっ血部位 主な症状
左心不全 肺循環 呼吸困難、起座呼吸、心臓喘息、泡沫性血痰
右心不全 体循環 肝腫大、頸静脈怒張、下肢浮腫、食欲低下
解説画像
あマ指 第10回(2002) 問題85|循環器疾患の主要症状で誤っている組合せはどれか。 解説図
あマ指 第10回(2002) 問題85|循環器疾患の主要症状で誤っている組合せはどれか。
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