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理由で解く 臨床医学各論

Q0851 整形外科疾患

出典:あマ指 第28回(2020) 問題57
問題
骨粗鬆症患者に好発する骨折部位はどれか。
選択肢
1 上腕骨骨幹部
2 橈骨頸部
3 大腿骨転子部
4 踵骨体部
解答
正解3(大腿骨転子部)
解説
✗ 1. 誤り
上腕骨骨幹部
上腕骨骨幹部は骨粗鬆症による骨折の典型的な好発部位ではない。 骨粗鬆症で好発するのは上腕骨近位部(外科頸付近)であり、骨幹部骨折は通常強い外力で生じる。「骨幹部」と「近位部」の違いに注意が必要である。
✗ 2. 誤り
橈骨頸部
橈骨頸部は骨粗鬆症による骨折の好発部位ではない。 骨粗鬆症で好発するのは橈骨遠位端骨折(コーレス骨折)であり、橈骨頸部とは部位が異なる。コーレス骨折は手をついて転倒した際にフォーク状変形を呈する特徴がある。
✓ 3. 正しい
大腿骨転子部
大腿骨転子部骨折は骨粗鬆症患者に好発する代表的な骨折部位の一つである。 大腿骨近位部骨折には頸部骨折と転子部骨折があり、いずれも骨粗鬆症を基盤に高齢者の転倒で生じやすい。大腿骨近位部骨折は高齢者の寝たきりの最大原因であり、受傷後1年以内の死亡率は10〜20%と高率である。早期手術とリハビリテーションが重要で、頸部骨折では人工骨頭置換術、転子部骨折では骨接合術が行われることが多い。
✗ 4. 誤り
踵骨体部
踵骨体部骨折は高所からの転落時など強い外力(高エネルギー外傷)で発生する骨折であり、骨粗鬆症に特徴的な好発部位ではない。 高所からの着地で踵骨が潰される機序で発生し、骨粗鬆症の四大骨折には含まれない。
ポイント
  • 骨粗鬆症に好発する四大骨折は脊椎椎体・大腿骨近位部・橈骨遠位端・上腕骨近位部である
  • 上腕骨「骨幹部」と「近位部」、橈骨「頸部」と「遠位端」の部位の違いに注意する
  • 大腿骨近位部骨折は高齢者の寝たきりの最大原因であり、早期手術が必要である
  • 重要用語: 骨粗鬆症の四大骨折, 大腿骨近位部骨折, コーレス骨折 を正確に理解しておくこと。
比較表
骨粗鬆症の四大骨折部位 受傷機転 臨床的特徴
脊椎椎体(圧迫骨折) 尻もち・重い物を持つ 円背・身長低下
大腿骨近位部(頸部・転子部) 転倒 寝たきりの最大原因
橈骨遠位端(コーレス骨折) 手をついて転倒 フォーク状変形
上腕骨近位部(外科頸) 転倒 肩周囲の腫脹・疼痛
解説画像
あマ指 第28回(2020) 問題57|骨粗鬆症患者に好発する骨折部位はどれか。 解説図
あマ指 第28回(2020) 問題57|骨粗鬆症患者に好発する骨折部位はどれか。
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