学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ H. 外傷 / Q0850

理由で解く 臨床医学各論

Q0850 整形外科疾患

出典:鍼灸 第26回(2018) 問題60
問題
スポーツ中に肉ばなれを起こしやすいのはどれか。
選択肢
1 大殿筋
2 大腰筋
3 前脛骨筋
4 腓腹筋
解答
正解4(腓腹筋)
解説
✗ 1. 誤り
大殿筋
大殿筋は股関節伸展に作用する強大な筋肉であるが、肉ばなれの好発部位としては一般的ではない。 肉ばなれは主に二関節筋(二つの関節をまたぐ筋)に好発する特徴があるが、大殿筋は一関節筋であり肉ばなれの頻度は低い。
✗ 2. 誤り
大腰筋
大腰筋は腸腰筋群の一つで深層に位置し、股関節屈曲に作用するが、スポーツ中の肉ばなれとしては稀である。 大腰筋は一関節筋であり、肉ばなれの好発筋ではない。腸腰筋の障害としてはオーバーユースによる腸腰筋炎(弾発股)がある。
✗ 3. 誤り
前脛骨筋
前脛骨筋は足関節背屈に作用する筋であり、肉ばなれの好発部位ではない。 前脛骨筋は一関節筋であり、この周辺ではシンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)が問題となることが多い。
✓ 4. 正しい
腓腹筋
腓腹筋はスポーツ中に肉ばなれを起こしやすい代表的な筋肉である。 腓腹筋は膝関節と足関節をまたぐ二関節筋であり、ダッシュやジャンプ、急な方向転換の際に急激な遠心性収縮が加わるため筋線維の断裂(肉ばなれ)を生じやすい。特に中年のスポーツ愛好家に多く、「テニスレッグ」とも呼ばれる。ハムストリングスや大腿直筋とともに肉ばなれの三大好発筋である。
ポイント
  • 肉ばなれは二関節筋に好発し、腓腹筋・ハムストリングス・大腿直筋が三大好発筋である
  • 腓腹筋は膝関節と足関節をまたぐ二関節筋であり、急激な遠心性収縮で肉ばなれを生じやすい
  • 大殿筋・大腰筋・前脛骨筋はいずれも一関節筋であり、肉ばなれの好発部位ではない
  • 重要用語: 腓腹筋, 二関節筋, テニスレッグ を正確に理解しておくこと。
比較表
好発筋 関節 好発する競技・動作 別称
ハムストリングス 股関節・膝関節(二関節筋) 短距離走・スプリント ---
大腿直筋 股関節・膝関節(二関節筋) サッカーのキック動作 ---
腓腹筋 膝関節・足関節(二関節筋) テニス・中年のスポーツ テニスレッグ
解説画像
鍼灸 第26回(2018) 問題60|スポーツ中に肉ばなれを起こしやすいのはどれか。 解説図
鍼灸 第26回(2018) 問題60|スポーツ中に肉ばなれを起こしやすいのはどれか。
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