学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ E. 形態異常 / Q0722

理由で解く 臨床医学各論

Q0722 整形外科疾患

出典:鍼灸 第22回(2014) 問題76
問題
外反母趾について正しいのはどれか。
選択肢
1 凹足に発症することが多い。
2 足の内在筋の弱化は認めない。
3 第 1 中足趾節関節は上方に突出する。
4 バニオンは滑液包の腫脹である。
解答
正解4(バニオンは滑液包の腫脹である)
解説
✗ 1. 誤り
凹足に発症することが多い。
外反母趾は扁平足(横アーチの低下)に合併しやすく、凹足とは関連性が低い。凹足は足のアーチが異常に高い変形であり、外反母趾の発症因子とはならない。 扁平足では横アーチが低下して開張足となり、母趾への荷重負荷が増大するため外反母趾を併発しやすい。ハイヒールなど先の細い靴も外反変形を助長する。
✗ 2. 誤り
足の内在筋の弱化は認めない。
外反母趾では足の内在筋(短母趾外転筋、短母趾屈筋など)の弱化が病態に深く関与している。内在筋の筋力低下により母趾のアライメント維持が困難となり、母趾内転筋の相対的な牽引力増大で母趾が外反する。 保存療法において足趾の筋力強化訓練(タオルギャザー運動など)は重要な治療要素である。
✗ 3. 誤り
第 1 中足趾節関節は上方に突出する。
外反母趾では第1中足趾節(MTP)関節は内側に突出する。母趾が外側(小趾側)に偏位するため、相対的に第1中足骨頭が内側に突出する。 HV角(外反母趾角)が20度以上で外反母趾と診断される。上方に突出するという記述は解剖学的に誤りである。
✓ 4. 正しい
バニオンは滑液包の腫脹である。
バニオン(bunion)は外反母趾において第1MTP関節の内側に形成される滑液包の炎症性腫脹である。突出した第1中足骨頭と靴の摩擦・圧迫により滑液包に慢性炎症が生じ、腫脹・発赤・疼痛を呈する。 バニオンは外反母趾の疼痛の主要な原因であり、進行すると靴の着用が困難となる。保存療法無効例では手術適応となる。
ポイント
  • バニオンは外反母趾における滑液包の炎症性腫脹であり、第1MTP関節内側に形成される
  • 外反母趾は扁平足(凹足ではない)に合併しやすく、足の内在筋の弱化が病態に関与する
  • 第1MTP関節は「内側」に突出し、HV角20度以上で診断される
  • 重要用語: バニオン(滑液包腫脹)とHV角 を正確に理解しておくこと。
解説画像
鍼灸 第22回(2014) 問題76|外反母趾について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第22回(2014) 問題76|外反母趾について正しいのはどれか。
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