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理由で解く 臨床医学各論

Q0664 整形外科疾患

出典:あマ指 第26回(2018) 問題55
問題
変形性関節症の単純エックス線所見で正しいのはどれか。
選択肢
1 骨の壊死像
2 骨の粗鬆化
3 骨嚢胞の形成
4 関節裂隙の拡大
解答
正解3(骨嚢胞の形成)
解説
✗ 1. 誤り
骨の壊死像
骨の壊死像(骨壊死、骨頭壊死)は大腿骨頭壊死症や無腐性骨壊死などでみられる所見であり、変形性関節症の典型的X線所見ではない。骨壊死では骨頭の圧壊や帯状硬化像が特徴的である。変形性関節症は軟骨変性が主体である。
✗ 2. 誤り
骨の粗鬆化
骨の粗鬆化(傍関節性骨粗鬆症)は関節リウマチの初期X線所見であり、変形性関節症では逆に軟骨下骨硬化がみられる。炎症性の関節リウマチでは炎症による骨吸収亢進で骨粗鬆化が生じるが、退行性の変形性関節症では骨増殖反応により骨硬化が生じる。
✓ 3. 正しい
骨嚢胞の形成
骨嚢胞(軟骨下嚢胞、subchondral cyst)の形成は変形性関節症の特徴的なX線所見の一つである。軟骨破壊部から滑液が骨内に流入して嚢胞を形成し、関節面直下に透亮像(黒く抜けた像)として認められる。
✗ 4. 誤り
関節裂隙の拡大
変形性関節症では関節軟骨の磨耗・菲薄化により関節裂隙は狭小化する(拡大ではない)。関節裂隙狭小化は変形性関節症の最も基本的なX線所見である。関節裂隙の拡大は関節液貯留(関節水腫など)でみられる。
ポイント
  • 変形性関節症のX線4大所見は、①関節裂隙狭小化、②骨棘形成、③軟骨下骨硬化、④骨嚢胞形成である
  • 骨嚢胞は軟骨下骨に生じる透亮像で、変形性関節症に特徴的
  • 骨壊死像は大腿骨頭壊死症、骨粗鬆化は関節リウマチ、関節裂隙拡大は関節液貯留の所見であり、変形性関節症と混同しないこと
  • 重要用語: 骨嚢胞, 軟骨下嚢胞, 関節裂隙狭小化, 骨棘形成, 軟骨下骨硬化 を正確に理解しておくこと。
比較表
X線所見 変形性関節症 関節リウマチ 大腿骨頭壊死症
関節裂隙 狭小化 狭小化 正常〜狭小化
骨棘 あり なし なし
骨変化 軟骨下骨硬化 骨萎縮(骨粗鬆) 帯状硬化・圧壊
骨嚢胞 あり なし なし
骨びらん なし あり なし
解説画像
あマ指 第26回(2018) 問題55|変形性関節症の単純エックス線所見で正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第26回(2018) 問題55|変形性関節症の単純エックス線所見で正しいのはどれか。
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