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理由で解く 臨床医学各論

Q0665 整形外科疾患

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題49
問題
変形性関節症の単純エックス線所見で正しいのはどれか。
選択肢
1 骨壊死像
2 骨棘の形成
3 関節裂伱の拡大
4 軟骨下骨の萎縮像
解答
正解2(骨棘の形成)
解説
✗ 1. 誤り
骨壊死像
骨壊死像は大腿骨頭壊死症(ステロイド長期使用やアルコール多飲が原因)などでみられる所見であり、変形性関節症の特徴的X線所見ではない。骨壊死では骨頭の圧壊や帯状硬化像が特徴的に認められるが、変形性関節症は軟骨の退行変性が主体で骨壊死とは病態が異なる。
✓ 2. 正しい
骨棘の形成
骨棘(osteophyte)の形成は変形性関節症の最も特徴的な単純X線所見の一つである。関節軟骨の変性・摩耗に伴い、関節辺縁部に反応性の骨増殖が生じ、棘状の骨突出として描出される。骨棘形成は関節裂隙狭小化、軟骨下骨硬化、骨嚢胞とともに変形性関節症の4大X線所見を構成する。
✗ 3. 誤り
関節裂伱の拡大
変形性関節症では関節軟骨の摩耗・菲薄化により関節裂隙は狭小化する(拡大ではない)。関節裂隙狭小化は軟骨の減少を直接反映する所見であり、変形性関節症の最も基本的なX線所見である。関節裂隙の拡大は関節液の貯留(関節水腫など)でみられる所見であり、変形性関節症とは異なる。
✗ 4. 誤り
軟骨下骨の萎縮像
変形性関節症では軟骨下骨は硬化する(萎縮ではない)。軟骨が摩耗すると骨への荷重が増大し、代償的に骨密度が上昇して硬化像を呈する(象牙質化)。一方、軟骨下骨の萎縮像(骨粗鬆化)は関節リウマチの初期X線所見であり、炎症による骨吸収亢進が原因である。
ポイント
  • 変形性関節症の4大X線所見は、骨棘形成、関節裂隙狭小化、軟骨下骨硬化、骨嚢胞である
  • 骨棘は関節辺縁に形成される骨の増殖反応で、変形性関節症に最も特徴的な所見である
  • 変形性関節症では「骨硬化」、関節リウマチでは「骨萎縮」という対比で覚えると鑑別しやすい
  • 関節裂隙は変形性関節症で「狭小化」するのであり、「拡大」ではない点に注意
  • 重要用語: 骨棘形成、関節裂隙狭小化、軟骨下骨硬化、骨嚢胞 を正確に理解しておくこと。
比較表
所見 特徴
骨棘形成 関節辺縁に骨の突出
関節裂隙狭小化 軟骨摩耗により裂隙が狭い
軟骨下骨硬化 骨密度増加、白く見える
骨嚢胞 軟骨下骨に嚢胞形成
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題49|変形性関節症の単純エックス線所見で正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題49|変形性関節症の単純エックス線所見で正しいのはどれか。
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