学習トップ理由で解く 臨床医学各論第8章 ▸ C. 骨代謝性疾患・骨腫瘍 / Q0689

理由で解く 臨床医学各論

Q0689 整形外科疾患

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題50
問題
くる病の治療で適切でないのはどれか。
選択肢
1 ビタミン D の投与
2 運動
3 日光浴
4 副腎皮質ホルモンの投与
解答
正解4(副腎皮質ホルモンの投与)
解説
✗ 1.
ビタミン D の投与
✗ 正しい。ビタミンDの投与はくる病の最も重要な治療法である。くる病はビタミンD欠乏により骨の石灰化が障害される疾患であり、活性型ビタミンD(アルファカルシドール)の投与により小腸からのカルシウム・リン吸収が促進され、骨の石灰化が改善する。カルシウム製剤の併用も行われる。
✗ 2.
運動
✗ 正しい。適度な運動は骨への力学的刺激(メカニカルストレス)となり骨形成を促進するため、くる病の治療の一環として有効である。ただし重度の骨変形がある場合は、病的骨折のリスクに留意して運動強度を調整する必要がある。
✗ 3.
日光浴
✗ 正しい。日光浴はくる病の治療に適切である。紫外線照射(特にUVB)により皮膚でプロビタミンD(7-デヒドロコレステロール)がプレビタミンDに変換され、最終的に体内でビタミンDが合成される。ビタミンD補充の自然な方法として推奨される。
✓ 4. 誤り
副腎皮質ホルモンの投与
副腎皮質ホルモン(ステロイド)の投与はくる病の治療として適切でない。ステロイドの長期使用はむしろ骨芽細胞を抑制し破骨細胞を活性化するため、ステロイド性骨粗鬆症を引き起こす。また腸管からのカルシウム吸収も阻害するため、くる病の病態を悪化させる可能性がある。
ポイント
  • くる病はビタミンD欠乏による骨の石灰化障害であり、治療の基本は活性型ビタミンD・カルシウムの投与である
  • 日光浴は紫外線による皮膚でのビタミンD合成を促進するため有効な治療法である
  • 副腎皮質ホルモン(ステロイド)はむしろ骨代謝を悪化させるため不適切であり、ステロイド性骨粗鬆症の原因となる
  • 重要用語: くる病の治療におけるビタミンDの役割 を正確に理解しておくこと。
比較表
くる病の治療 適切/不適切 機序・理由
活性型ビタミンD投与 適切(最重要) Ca・P吸収促進、骨石灰化改善
カルシウム投与 適切 低Ca血症の是正
日光浴 適切 紫外線で皮膚のビタミンD合成促進
適度な運動 適切 骨への力学的刺激で骨形成促進
副腎皮質ホルモン 不適切 骨形成抑制・Ca吸収障害
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題50|くる病の治療で適切でないのはどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題50|くる病の治療で適切でないのはどれか。
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