学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0321

理由で解く 臨床医学各論

Q0321 呼吸器疾患

出典:あマ指 第32回(2024) 問題58
問題
COPDについて正しいのはどれか。
選択肢
1 我が国では性差はみられない。
2 発作性呼吸困難が特徴である。
3 拘束性換気障害を認める。
4 禁煙が最も有効な治療である。
解答
正解4(禁煙が最も有効な治療である。)
解説
✗ 1. 誤り
我が国では性差はみられない。
COPDは日本では男性に圧倒的に多い疾患であり、明確な性差がみられる。 喫煙率の性差を反映しているが、女性のほうが喫煙によりCOPDを発症しやすいことも知られている。 日本のCOPD患者の約90%は喫煙者であり、男性の高い喫煙率が性差に直結している。
✗ 2. 誤り
発作性呼吸困難が特徴である。
発作性呼吸困難は気管支喘息の特徴であり、COPDでは労作時の慢性的な呼吸困難が特徴である。 COPDは年の単位で徐々に進行する疾患であり、喘息のような発作性の経過とは異なる。 「発作性」か「慢性進行性」かがCOPDと喘息の鑑別で重要なポイントである。
✗ 3. 誤り
拘束性換気障害を認める。
COPDでは閉塞性換気障害を認めるのであり、拘束性換気障害ではない。 1秒率(FEV1/FVC)70%未満が診断基準であり、拘束性障害は肺線維症の特徴である。 COPDと肺線維症が合併すると混合性換気障害となり、1秒率が偽性に保たれる場合がある。
✓ 4. 正しい
禁煙が最も有効な治療である。
COPDの治療において禁煙が最も有効かつ重要な治療法である。 喫煙はCOPDの最大のリスク因子であり、禁煙により肺機能の低下速度を非喫煙者と同程度にまで遅らせることができる。 薬物療法(気管支拡張薬・吸入ステロイド)はあくまで対症療法であり、根本的な進行抑制は禁煙のみで達成される。
ポイント
  • COPDの最も有効な治療は禁煙であり、他のいかなる治療に優先する。禁煙により肺機能低下速度が軽減されるが、既に失われた肺機能が回復するわけではない。
  • COPDは男性に多い、閉塞性障害、労作時(発作性ではない)呼吸困難が特徴という基本事項を押さえる。
  • 薬物療法はあくまで対症療法であり、禁煙のみが疾患の進行を根本的に抑制できる唯一の方法である。
  • 重要用語: 禁煙, COPD, 閉塞性換気障害, 労作時呼吸困難 を正確に理解しておくこと。
比較表
治療法 目的・効果 備考
禁煙 肺機能低下速度の抑制 最も有効な治療
気管支拡張薬(LAMA/LABA) 気流制限の改善・症状緩和 対症療法
吸入ステロイド薬 増悪頻度の減少 LABA併用が原則
酸素療法(HOT) 低酸素血症の改善 重症例
呼吸リハビリテーション 運動耐容能の改善 QOL向上
解説画像
あマ指 第32回(2024) 問題58|COPDについて正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第32回(2024) 問題58|COPDについて正しいのはどれか。
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