学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0320

理由で解く 臨床医学各論

Q0320 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第31回(2023) 問題67
問題
成人の気管支喘息について正しいのはどれか。
選択肢
1 拘束性換気障害をきたす。
2 発作は昼間に起こりやすい。
3 血液検査では好塩基球が増加する。
4 吸入ステロイド薬が治療の中心である。
解答
正解4(吸入ステロイド薬が治療の中心である。)
解説
✗ 1. 誤り
拘束性換気障害をきたす。
気管支喘息は閉塞性換気障害をきたす疾患であり、拘束性換気障害ではない。 気道狭窄により呼気が困難となり、1秒率が低下する。 拘束性換気障害をきたすのは肺線維症や胸郭変形などの疾患である。
✗ 2. 誤り
発作は昼間に起こりやすい。
気管支喘息の発作は夜間から早朝にかけて起こりやすく、昼間に多いわけではない。 副交感神経が優位となる夜間に気道が狭窄しやすいためである。 コルチゾールの日内変動(早朝に最低値)も気道炎症の増悪に関与している。
✗ 3. 誤り
血液検査では好塩基球が増加する。
気管支喘息の血液検査では好酸球が増加する。好塩基球ではない。 好酸球性炎症が気道の病態に深く関与しており、IgEの高値とともにアトピー型の特徴的所見である。 好塩基球はアナフィラキシーに関与するが、喘息の指標として用いるのは好酸球である。
✓ 4. 正しい
吸入ステロイド薬が治療の中心である。
成人の気管支喘息では吸入ステロイド薬(ICS)が長期管理の治療の中心薬である。 気道の慢性炎症を抑制し、発作の頻度・重症度を軽減して気道リモデリングを予防する。 発作時には短時間作用性β2刺激薬(SABA)の吸入を頓用として用いる。 吸入ステロイド薬は発作時の頓用ではなく、毎日の継続使用が重要である。
ポイント
  • 成人喘息の治療の中心は吸入ステロイド薬(コントローラー)であり、気管支拡張薬は発作時の対症療法(リリーバー)として使用する。
  • 血液検査で増加するのは好酸球であり、好塩基球や好中球ではない。好酸球増多とIgE高値が喘息の血液所見のポイント。
  • 喘息の発作は夜間~早朝に多い。副交感神経優位とコルチゾールの日内変動が関与する。
  • 重要用語: 吸入ステロイド薬, 好酸球増多, 閉塞性換気障害, 夜間発作 を正確に理解しておくこと。
比較表
薬剤分類 代表薬 役割 使用法
吸入ステロイド薬(ICS) フルチカゾン、ブデソニド コントローラー(長期管理) 毎日継続
短時間作用性β2刺激薬(SABA) サルブタモール リリーバー(発作時) 頓用
長時間作用性β2刺激薬(LABA) サルメテロール コントローラー補助 ICSと併用
ロイコトリエン受容体拮抗薬 モンテルカスト コントローラー補助 経口・毎日
解説画像
鍼灸 第31回(2023) 問題67|成人の気管支喘息について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第31回(2023) 問題67|成人の気管支喘息について正しいのはどれか。
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