学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ C. 膵臓疾患 / Q0244

理由で解く 臨床医学各論

Q0244 肝・胆・膵疾患

出典:鍼灸 第6回(1998) 問題76
問題
膵臓癌で適切でない記述はどれか。
選択肢
1 体重減少がある。
2 食欲不振がある。
3 心窩部痛を起こしやすい。
4 血清アミラーゼ値が低下する。
解答
正解4(血清アミラーゼ値が低下する。)
解説
✗ 1.
体重減少がある。
✗ 正しい。膵臓癌では腫瘍による消耗(悪液質)と消化吸収障害により体重減少がみられる。 膵外分泌機能の低下により脂肪や蛋白質の消化吸収が障害される。 進行すると著明な体重減少を呈し、予後不良の徴候となる。
✗ 2.
食欲不振がある。
✗ 正しい。膵臓癌では全身的な影響と消化機能の低下により食欲不振が出現する。 初期には不定愁訴として軽微なことが多く、非特異的な症状のため放置されやすい。 食欲不振と体重減少の組合せは膵癌を含む消化器癌を疑う重要なサインである。
✗ 3.
心窩部痛を起こしやすい。
✗ 正しい。膵臓は後腹膜腔の心窩部付近に位置するため、膵臓癌では心窩部痛を起こしやすい。 背部痛も特徴的であり、仰臥位で増強し座位前屈で軽減する傾向がある。 腹腔神経叢への浸潤により、進行すると持続的な激しい疼痛となる。
✓ 4. 誤り
血清アミラーゼ値が低下する。
膵臓癌では膵管の閉塞や膵組織の破壊により、膵酵素が血中に逸脱してアミラーゼ値は上昇することが多い。 「アミラーゼ値が低下する」という記述は適切ではない。 膵癌の診断にはCA19-9などの腫瘍マーカーや画像検査(超音波、CT、ERCP、MRCP)が重要であり、アミラーゼ値は補助的な意義にとどまる。
ポイント
  • 膵臓癌の主症状は体重減少、食欲不振、心窩部痛・背部痛であり、膵頭部癌では閉塞性黄疸も出現する
  • 血清アミラーゼ値は膵管閉塞や膵組織破壊により上昇することが多く、低下するとはいえない
  • 膵癌の診断にはCA19-9と画像検査(超音波、CT、ERCP、MRCP)が重要であり、早期診断が困難で予後不良な癌の代表である
  • 重要用語: 膵臓癌の予後不良, CA19-9, 閉塞性黄疸, 体重減少 を正確に理解しておくこと。
比較表
膵臓癌の症状・所見 頻度 機序
体重減少 高頻度 悪液質、消化吸収障害
食欲不振 高頻度 全身消耗、消化機能低下
心窩部痛・背部痛 高頻度 後腹膜浸潤、神経叢浸潤
閉塞性黄疸 膵頭部癌で高頻度 総胆管圧迫
二次性糖尿病 中程度 膵島破壊によるインスリン分泌低下
解説画像
鍼灸 第6回(1998) 問題76|膵臓癌で適切でない記述はどれか。 解説図
鍼灸 第6回(1998) 問題76|膵臓癌で適切でない記述はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手