学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ C. 膵臓疾患 / Q0243

理由で解く 臨床医学各論

Q0243 肝・胆・膵疾患

出典:鍼灸 第2回(1994) 問題84
問題
急性膵炎で誤っている記述はどれか。
選択肢
1 飲酒家に多い。
2 血清アミラーゼ値が下降する。
3 尿中アミラーゼ値が上昇する。
4 激烈な心窩部痛がある。
解答
正解2(血清アミラーゼ値が下降する。)
解説
✗ 1.
飲酒家に多い。
✗ 正しい。急性膵炎の最大の原因はアルコール多飲(約40%)であり、飲酒家に多い。 次いで胆石・総胆管結石による胆汁の逆流(約20%)が原因となる。 男性ではアルコール性が最も多く、女性では胆石性が多い傾向がある。
✓ 2. 誤り
血清アミラーゼ値が下降する。
急性膵炎では膵臓の急性炎症により膵細胞が破壊され、膵酵素(アミラーゼ、リパーゼ)が血中に逸脱するため血清アミラーゼ値は上昇する。 下降するという記述は誤りであり、膵逸脱酵素の上昇は急性膵炎の重要な診断根拠である。 ただし、膵アミラーゼは尿中排泄が早いため、採血のタイミングによっては正常化していることもあり、尿中アミラーゼの方が長く上昇を持続する。
✗ 3.
尿中アミラーゼ値が上昇する。
✗ 正しい。血中に逸脱したアミラーゼは腎臓から尿中に排泄されるため、尿中アミラーゼ値も上昇する。 尿中アミラーゼ高値の診断的意義は高く、血中アミラーゼが正常化した後も尿中では上昇が持続することがある。 このため、尿中アミラーゼは血清アミラーゼの補完的検査として重要である。
✗ 4.
激烈な心窩部痛がある。
✗ 正しい。急性膵炎では心窩部から背部に放散する激烈な疼痛が特徴的である。 痛みは仰臥位で増強し、座位前屈で軽減するのが特徴であり、この疼痛パターンが診断の手がかりとなる。 重症例では発症数時間以内にショックに陥ることもある。
ポイント
  • 急性膵炎では血清アミラーゼ値は上昇する(下降ではない)。尿中アミラーゼも上昇し、血中アミラーゼより持続するため診断的価値が高い
  • 急性膵炎の二大原因はアルコール(約40%)と胆石(約20%)であり、治療は絶飲食+補液が基本である
  • 心窩部から背部への激烈な疼痛は仰臥位で増強し座位前屈で軽減する。重症例では致命率が約30%に達する
  • 重要用語: 血清アミラーゼ上昇, 尿中アミラーゼ, アルコール性膵炎, 座位前屈での軽減 を正確に理解しておくこと。
比較表
検査項目 急性膵炎での変動 備考
血清アミラーゼ 上昇 発症早期に上昇、比較的速やかに正常化
尿中アミラーゼ 上昇 血清より遅れて上昇し、長く持続
血清リパーゼ 上昇 膵特異性が高い
白血球数・CRP 上昇 炎症の程度を反映
解説画像
鍼灸 第2回(1994) 問題84|急性膵炎で誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第2回(1994) 問題84|急性膵炎で誤っている記述はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手