学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0184

理由で解く 臨床医学各論

Q0184 肝・胆・膵疾患

出典:鍼灸 第6回(1998) 問題77
問題
C型肝炎で適切でない記述はどれか。
選択肢
1 経口感染する。
2 食欲不振がある。
3 肝腫大がある。
4 肝硬変に移行しやすい。
解答
正解1(経口感染する)
解説
✓ 1. 誤り
経口感染する。
C型肝炎は血液を介して感染する疾患であり、「経口感染する」という記述は適切でない。HCV(C型肝炎ウイルス)は輸血、注射針の共用、針刺し事故、不潔な医療行為などの血液接触で感染する。経口感染(糞口感染)するのはA型肝炎やE型肝炎であり、本選択肢が正答となる。
✗ 2.
食欲不振がある。
✗ 正しい。C型肝炎では肝炎による消化器症状として食欲不振が出現するため、この記述は適切である。全身倦怠感とともに慢性肝炎の代表的な症状であるが、無症状のこともある。慢性肝炎では症状が軽微であることが多い。
✗ 3.
肝腫大がある。
✗ 正しい。C型肝炎では肝細胞の炎症と腫大により肝腫大がみられるため、この記述は適切である。触診で肝辺縁は鈍で弾性硬となる。慢性肝炎では肝は腫大するが、進行して肝硬変になると萎縮する。
✗ 4.
肝硬変に移行しやすい。
✗ 正しい。C型肝炎は急性感染後の慢性化率が約60〜70%と高く、肝硬変に移行しやすいためこの記述は適切である。慢性肝炎から10〜20年で肝硬変に移行し、さらに肝細胞癌を発生するリスクが高い(肝硬変からの肝癌発生率は年率約7%)。
ポイント
  • C型肝炎の感染経路:血液感染(輸血、注射針、針刺し事故)であり経口感染ではない
  • A型・E型肝炎との鑑別:経口感染するのはA型・E型、血液感染はB型・C型・D型
  • C型肝炎の慢性化:約60〜70%が慢性化し、肝硬変・肝癌への進行リスクが高い
  • わが国の肝癌の70〜80%がC型肝炎ウイルスに起因する
  • 重要用語: C型肝炎, 血液感染, 経口感染ではない, 慢性化, 肝硬変 を正確に理解しておくこと。
比較表
肝炎型 感染経路 潜伏期 慢性化率 肝硬変・肝癌リスク
A型 経口(糞口感染) 約30日 0% なし
B型 血液・体液 1〜3ヵ月 成人5%、垂直感染90% あり
C型 血液 30〜50日 60〜70% 高い
E型 経口(糞口感染) 2〜6週 0% なし
解説画像
鍼灸 第6回(1998) 問題77|C型肝炎で適切でない記述はどれか。 解説図
鍼灸 第6回(1998) 問題77|C型肝炎で適切でない記述はどれか。
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