学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0183

理由で解く 臨床医学各論

Q0183 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第6回(1998) 問題92
問題
誤っている組合せはどれか。
選択肢
1 肝硬変 ― 食道静脈瘤
2 クモ膜下出血 ― 頭痛
3 胃潰瘍 ― 喀血
4 急性腹症 ― 胃穿孔
解答
正解3(胃潰瘍 - 喀血)
解説
✗ 1.
肝硬変 ― 食道静脈瘤
✗ 正しい。肝硬変と食道静脈瘤の組合せは正しい。肝硬変では肝の線維化により門脈血流が障害され、門脈圧亢進が生じる。その結果、側副血行路として食道粘膜下の静脈が拡張し食道静脈瘤が形成される。破裂すると大量吐血を来す。
✗ 2.
クモ膜下出血 ― 頭痛
✗ 正しい。クモ膜下出血と頭痛の組合せは正しい。クモ膜下出血では脳動脈瘤の破裂などにより、クモ膜下腔に出血が起こる。突然の激しい頭痛(雷鳴頭痛、バットで殴られたような痛み)が特徴的であり、嘔吐や意識障害を伴うことが多い。
✓ 3. 誤り
胃潰瘍 ― 喀血
胃潰瘍からの出血は吐血(上部消化管出血)またはタール便として現れ、喀血(気道からの出血)ではない。喀血は肺結核・肺癌・気管支拡張症などの気道・肺疾患でみられる鮮紅色の血液を含む痰の喀出である。出血源が消化管か気道かで区別され、この組合せは誤りである。
✗ 4.
急性腹症 ― 胃穿孔
✗ 正しい。急性腹症と胃穿孔の組合せは正しい。胃穿孔は胃潰瘍が深くなり胃壁に穴が開いた状態で、胃内容物が腹腔内に漏出して急性腹膜炎を起こす。激烈な腹痛と筋性防御を呈し、急性腹症の代表的疾患の一つである。緊急手術が必要となる。
ポイント
  • 吐血と喀血の鑑別:吐血は消化管出血(暗赤色、酸性)、喀血は気道・肺出血(鮮紅色、アルカリ性、泡沫状)
  • 胃潰瘍の合併症:出血(吐血・タール便)、穿孔(急性腹膜炎)、幽門狭窄
  • 喀血の原因:肺結核、肺癌、気管支拡張症、肺梗塞など
  • 急性腹症:急激な腹痛を主訴とする疾患群(胃穿孔、虫垂炎、腸閉塞など)
  • 重要用語: 胃潰瘍, 吐血, 喀血との違い, 上部消化管出血, 気道出血 を正確に理解しておくこと。
比較表
症状 出血源 性状 pH 主な原因疾患
吐血 上部消化管 暗赤色、食物残渣 酸性 胃潰瘍、食道静脈瘤
喀血 気道・肺 鮮紅色、泡沫状 アルカリ性 肺結核、肺癌
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題92|誤っている組合せはどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題92|誤っている組合せはどれか。
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