学習トップ理由で解く 臨床医学各論第13章 ▸ D. 婦人科疾患 / Q1372

理由で解く 臨床医学各論

Q1372 その他の領域

出典:あマ指 第6回(1998) 問題91
問題
性器出血を起こさない疾患はどれか。
選択肢
1 子宮内膜症
2 卵巣嚢腫
3 子宮膣部びらん
4 子宮頸癌
解答
正解2(卵巣嚢腫)
解説
✗ 1.
子宮内膜症
✗ 正しい。子宮内膜症では異所性に存在する子宮内膜組織が月経周期に応じて増殖・出血を繰り返す。過多月経、月経痛、性交痛などの症状があり、子宮外の内膜組織からの出血により性器出血(過多月経)を呈することがある。卵巣に発生したものはチョコレート嚢胞と呼ばれる。
✓ 2. 誤り
卵巣嚢腫
卵巣嚢腫は卵巣に嚢胞性の腫瘤が形成される疾患であるが、通常は性器出血を起こさない。卵巣は子宮腔と直接つながっていないため、卵巣嚢腫からの出血があっても性器出血としては現れない。主症状は腹痛(茎捻転時)、腹部膨満感、圧迫症状などである。卵巣腫瘍が悪性化しても性器出血は通常みられない。
✗ 3.
子宮膣部びらん
✗ 正しい。子宮膣部びらんでは子宮頸部の粘膜が脆弱となり、性交時などの機械的刺激によって接触出血を起こしやすい。表面の円柱上皮が露出して赤くただれたように見える状態であり、軽微な刺激で出血する。
✗ 4.
子宮頸癌
✗ 正しい。子宮頸癌では腫瘍組織からの出血により不正性器出血が生じる。進行すると、不正性器出血、接触出血、帯下などがみられる。初期には自覚症状はないが、進行すると性器出血が主要な症状となる。
ポイント
  • 卵巣嚢腫は卵巣の嚢胞性疾患であり、子宮腔と直接連続していないため性器出血を起こさない。主症状は腹部膨満感や茎捻転時の急性腹痛。
  • 子宮内膜症、子宮膣部びらん、子宮頸癌はいずれも性器出血(不正出血・接触出血・過多月経)を起こしうる。
  • 子宮頸癌の初発症状は不正性器出血・接触出血であり、進行すると不正性器出血、接触出血、帯下がみられる。
  • 重要用語: 卵巣嚢腫, 性器出血, 子宮内膜症, 子宮頸癌, 不正性器出血 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 性器出血 主な出血機序
子宮内膜症 あり 異所性内膜の月経時出血、過多月経
卵巣嚢腫 なし 子宮腔と非連続のため出血なし
子宮膣部びらん あり 脆弱粘膜への機械的刺激(接触出血)
子宮頸癌 あり 腫瘍組織からの出血(不正性器出血)
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題91|性器出血を起こさない疾患はどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題91|性器出血を起こさない疾患はどれか。
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