学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0185

理由で解く 臨床医学各論

Q0185 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第7回(1999) 問題84
問題
疾患と症状との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 食道静脈瘤 ― 吐血
2 急性膵炎 ― 便秘
3 胃潰瘍 ― 空腹時痛
4 胆石症 ― 急性腹症
解答
正解2(急性膵炎 - 便秘)
解説
✗ 1.
食道静脈瘤 ― 吐血
✗ 正しい。食道静脈瘤と吐血の組合せは正しい。食道静脈瘤は肝硬変による門脈圧亢進により、門脈系と大循環系を結ぶ側副血行路として食道粘膜下の静脈が拡張・怒張したものである。破裂すると大量の吐血を来し、肝硬変の主要な死因の一つとなる。
✓ 2. 誤り
急性膵炎 ― 便秘
急性膵炎では便秘ではなく、嘔吐・腹痛(上腹部から背部への放散痛)が主症状である。急性膵炎は膵実質内で膵酵素が活性化され膵の自己消化が起こる疾患で、激烈な上腹部痛・背部痛(座位前屈で軽減)・悪心・嘔吐が出現する。便秘は急性膵炎の症状ではなく、この組合せは誤りである。
✗ 3.
胃潰瘍 ― 空腹時痛
✗ 正しい。胃潰瘍と空腹時痛の組合せは正しい。胃潰瘍では食後痛が特徴的とされるが、空腹時痛もみられる。十二指腸潰瘍では空腹時痛がより顕著で、食事により軽減する。両者とも消化性潰瘍と総称され、H. pylori感染やNSAIDs服用が原因となる。
✗ 4.
胆石症 ― 急性腹症
✗ 正しい。胆石症と急性腹症の組合せは正しい。胆石症では胆石が胆嚢頸部や総胆管に嵌頓すると、胆道閉塞により急性腹症(激烈な腹痛)を呈する。心窩部から右季肋部の疼痛が特徴的で、右肩への放散痛を伴うことがある。胆石発作と呼ばれる。
ポイント
  • 急性膵炎の主症状:激烈な上腹部痛・背部痛、悪心・嘔吐、発熱(便秘ではない)
  • 特徴的な所見:座位前屈で疼痛軽減、血清・尿中アミラーゼ上昇
  • 原因:アルコール多飲(約40%)、胆石・総胆管結石(約20%)
  • 胃潰瘍と十二指腸潰瘍の鑑別:胃潰瘍は食後痛、十二指腸潰瘍は空腹時痛が特徴的
  • 重要用語: 急性膵炎, 上腹部痛, 背部痛, 嘔吐, 便秘ではない を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 主症状 特徴的所見
食道静脈瘤 吐血 門脈圧亢進、肝硬変
急性膵炎 上腹部痛、背部痛、嘔吐 座位前屈で軽減、アミラーゼ上昇
胃潰瘍 食後痛(空腹時痛も) H. pylori感染
胆石症 右季肋部痛、急性腹症 右肩放散痛、夜間発作
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題84|疾患と症状との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題84|疾患と症状との組合せで誤っているのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手