学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ D. 腸疾患 / Q0140

理由で解く 臨床医学各論

Q0140 消化管疾患

出典:あマ指 第3回(1995) 問題93
問題
イレウスの症状でないのはどれか。
選択肢
1 下痢
2 嘔吐
3 腹痛
4 腹部膨満
解答
正解1(下痢)
解説
✓ 1. 誤り
下痢
イレウス(腸閉塞)では腸管の通過障害により排便・排ガスが停止するため、下痢ではなく便秘がみられる。腸管内容物が肛門側に移動できず口側に貯留するため、イレウスの基本症状は排便・排ガスの停止である。下痢は腸管運動亢進や分泌亢進により生じるため、イレウスの症状としては矛盾する。
✗ 2.
嘔吐
✗ 正しい。イレウスでは腸管内容物が通過できず口側に貯留するため、逆蠕動により嘔吐が生じる。胆汁性嘔吐や、さらに進行すると糞便性嘔吐(腸内容物の嘔吐)がみられることもある。嘔吐はイレウスの三大症状の一つである。
✗ 3.
腹痛
✗ 正しい。機械的イレウスでは閉塞部位の口側腸管が伸展し、蠕動が亢進するため、間歇的な腹痛(疝痛)が出現する。疝痛は周期的に増強・軽減を繰り返す特徴的な痛みである。腹痛もイレウスの三大症状の一つである。麻痺性イレウスでは腹痛は軽度である。
✗ 4.
腹部膨満
✗ 正しい。腸管内にガスと液体成分(消化液、唾液など)が貯留するため腹部膨満がみられる。X線検査では小腸ガス像と鏡面像(ニボー:niveau)が特徴的所見として認められる。腹部膨満もイレウスの三大症状の一つである。
ポイント
  • イレウスの三大症状:腹痛・嘔吐・腹部膨満(下痢ではなく排便・排ガス停止)
  • X線所見:小腸ガス像、鏡面像(ニボー)
  • 機械的イレウスと麻痺性イレウスの鑑別:前者は腸雑音亢進・疝痛、後者は腸雑音減弱・鈍痛
  • 重要用語: イレウス、三大症状、排便停止、嘔吐、鏡面像(ニボー) を正確に理解しておくこと。
比較表
症状 イレウス 機序
排便・排ガス停止 腸管通過障害
嘔吐 腸内容物の口側貯留、逆蠕動
腹痛 腸管伸展、蠕動亢進(機械的)
腹部膨満 ガスと液体の貯留
下痢 × 通過障害により生じない
解説画像
あマ指 第3回(1995) 問題93|イレウスの症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第3回(1995) 問題93|イレウスの症状でないのはどれか。
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