学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ D. 腸疾患 / Q0139

理由で解く 臨床医学各論

Q0139 消化管疾患

出典:鍼灸 第2回(1994) 問題82
問題
腸閉塞症について誤っている組合せはどれか。
選択肢
1 閉塞性腸閉塞 ― 糞塊
2 絞扼性腸閉塞 ― 腸捻転
3 麻痺性腸閉塞 ― 下痢
4 腸重積 ― 血便
解答
正解3(麻痺性腸閉塞 ― 下痢)
解説
✗ 1.
閉塞性腸閉塞 ― 糞塊
✗ 正しい。閉塞性(単純性)腸閉塞は腸管内腔が物理的に閉塞されて起こるもので、糞塊は閉塞原因の一つとして正しい組合せである。単純性イレウスの成因として「腹腔内癒着や大腸癌」などが挙げられており、糞塊・腫瘍・胆石なども含まれる。
✗ 2.
絞扼性腸閉塞 ― 腸捻転
✗ 正しい。絞扼性腸閉塞は腸管の血行障害を伴う機械的イレウスであり、腸捻転は正しい組合せである。絞扼性イレウスの成因として癒着、ヘルニア嵌頓がある。腸捻転も腸管の血行障害を伴う絞扼性イレウスの代表的な原因である。
✓ 3. 誤り
麻痺性腸閉塞 ― 下痢
麻痺性腸閉塞と下痢の組合せは誤りである。麻痺性イレウスでは腸管蠕動が低下・停止するため、排便・排ガスの停止がみられる。「共通して排便・排ガスの停止」がイレウスの症状に分類されている。下痢は腸管蠕動が亢進した状態でみられるものであり、蠕動が低下する麻痺性イレウスとは正反対の病態である。
✗ 4.
腸重積 ― 血便
✗ 正しい。腸重積は腸管が腸管内に嵌入する病態であり、腸管壁の圧迫による血行障害で粘血便(いちごゼリー状の血便)が特徴的にみられるため、正しい組合せである。乳幼児に好発する。
ポイント
  • 麻痺性イレウスでは蠕動低下により排便・排ガスが停止する(下痢ではない)
  • イレウスは機械的イレウス(単純性・絞扼性)と麻痺性(機能的)イレウスに大別される
  • 絞扼性イレウスは腸管壊死を伴うため緊急手術が必要であり、最も緊急度が高い
  • 重要用語: 麻痺性イレウス、排便排ガス停止、絞扼性イレウス、腸捻転、腸重積 を正確に理解しておくこと。
比較表
分類 成因 腸雑音 特徴
単純性(閉塞性) 癒着、大腸癌、糞塊、胆石 亢進 保存的治療が多い
絞扼性 腸捻転、ヘルニア嵌頓 亢進 緊急手術が必要
麻痺性 腹膜炎、重症感染症、薬剤 減弱・消失 原因除去が治療
解説画像
鍼灸 第2回(1994) 問題82|腸閉塞症について誤っている組合せはどれか。 解説図
鍼灸 第2回(1994) 問題82|腸閉塞症について誤っている組合せはどれか。
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