学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ B. 食道疾患 / Q0116

理由で解く 臨床医学各論

Q0116 消化管疾患

出典:鍼灸 第28回(2020) 問題72
問題
食道癌について正しいのはどれか。
選択肢
1 腺癌が多い。
2 若年者に多い。
3 女性に多い。
4 アルコールは危険因子である。
解答
正解4(アルコールは危険因子である)
解説
✗ 1. 誤り
腺癌が多い。
日本の食道癌は扁平上皮癌が約90%以上を占める。腺癌が多いのは欧米の食道癌であり、バレット食道(逆流性食道炎により食道下部の粘膜が胃粘膜に化生した状態)から腺癌が発生することがある。日本では扁平上皮癌が圧倒的に多い。
✗ 2. 誤り
若年者に多い。
食道癌は中高年(60歳以上)に好発し、若年者に多い疾患ではない。60〜70歳代での発症が最も多く、加齢とともに発生頻度が上昇する。若年者での発症は稀である。
✗ 3. 誤り
女性に多い。
食道癌は男性に多く、男女比は約6:1である。女性に多い疾患ではない。危険因子である喫煙・飲酒の習慣が男性に多いことが男女差の原因と考えられている。
✓ 4. 正しい
アルコールは危険因子である。
食道癌の危険因子としてアルコール摂取と喫煙が最も重要である。飲酒と喫煙には相乗効果があり、両方を行う人では発癌リスクが大きく上昇する。特にアルコールフラッシャー(飲酒で顔が赤くなる人)はアルコール代謝産物のアセトアルデヒドが蓄積しやすく、食道癌のリスクが非常に高い。熱い食物の摂取も危険因子とされている。
ポイント
  • 食道癌の危険因子:アルコール(特にフラッシャー)、喫煙(相乗効果)、熱い食物
  • 疫学:60歳以上の高齢男性に多い(男女比約6:1)
  • 組織型:日本では扁平上皮癌が約90%(欧米では腺癌が増加傾向)
  • 重要用語: 食道癌、アルコール、喫煙、扁平上皮癌、フラッシャー を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 食道癌の特徴
組織型 扁平上皮癌90%以上(日本)
好発年齢 60歳以上
性別 男性>女性(男女比約6:1)
危険因子 アルコール、喫煙、熱い食物
好発部位 中部食道>下部食道
解説画像
鍼灸 第28回(2020) 問題72|食道癌について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第28回(2020) 問題72|食道癌について正しいのはどれか。
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